この冬、ホンダの誇る鷹栖プルービンググラウンドにて同社の様々なモデルを雪上試乗する機会に恵まれたのでした。乗る前には、スーパーハンドリングと冠したレジェンドの「スポーツハイブリッドSH-AWD」であったり、電動ポンプによる油圧制御で前後駆動力配分をコントロールする「リアルタイムAWD」を搭載したヴェゼルなどのSUVが、雪上で魅力を発揮すると、ある種の先入観を持っていたのですが、さにあらず。個人的にもっとも安心して走れると感じたのはN-BOXでありました。
FF、4WD（ビスカスカップリングを使ったシンプルなスタンバイ四駆）を問わず、NA、ターボエンジンのいずれも、雪上走行で不安を覚えることはなく。たしかに重心は高めなのですが、いまどきの自動車としては軽量なボディが、その安心感を生んでいるのでありましょう。言葉を変えると「イナーシャを感じず、なおかつ予想できる範囲の挙動」ゆえの好印象といえるでしょうか。
しかもVSA（横滑り防止装置）の作動ランプを見ていると、ほとんど点灯することがないのですから。電子制御に頼らず、シャシーとスタッドレスタイヤによるメカニカルグリップが十分なレベルにあることの証左。ここまで安定しているシャシー性能は、この冬に経験した他社のクルマを含めてもトップクラス。雪上という限界性能が感じやすいシチュエーションで、この安心感が味わえるというのは、日々の生活でも、ふいに降ってきた雨などでアドバンテージを感じるはず。日本一売れているクルマというのは流石だなあと思いつつ、N-BOXのシャシー性能がエントリーレベルだとすると、今後のホンダの登録車に対しては評価のハードルが上がってしまう（N-BOX越えを最低でも求めてしまう）とも思うのであります、ハイ。
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精進します。
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Source: クルマのミライ
