クルマのミライ

欧州のしたたかな戦略と、まさかの「中華EV」という刺客2015年に発覚したディーゼルゲートは、フォルクスワーゲン(VW)を筆頭とする欧州自動車メーカーの排出ガス不正問題として、世界に衝撃を与えました。この大スキャンダルは、単なる企業の不祥事にとどまらず、欧州の自動車産業、ひいてはその産業政策を大きく転換させる引き金となりました。しかし、この転換の裏には、実はしたたかな戦略的意図が隠されていたと私は見ています。環境規制を「武器」にした欧州の狙い当時、日本の自動車メーカー、特にトヨタは**ハイブリッド車(HEV)**で圧倒的な技術優位を確立していました。ガソリン車やディーゼル車の規制強化は、環境負荷を低減するという大義名分のもと、HEVで先行する日本勢に有利に働くように見えました。しかし、ディーゼルゲートによって信頼を失った欧州は、ただ規制を強化するだけでなく、「電動化」という新たな戦場を自ら設定することで、攻めに転じたのです。彼らが選んだ道は、ハイブリッドを飛び越え、究極のゼロエミッションである電気自動車(EV)への一気呵成なシフトでした。これは、単に環境に優しい車を作るというだけでなく…
続きを読む>>【生成AIコラム】ディーゼルゲートからEVシフトへ。欧州の戦略とまさかの刺客
