※2018年1月末にクローズしたcarview!個人というサービスがありました。そこに過去寄稿した記事を再掲載いたします。原文ママなので掲載時とは多少異なる箇所があるほか、名称なども掲載当時のママとなっておりますので、ご留意いただきますようお願い申し上げます。
CHAdeMOが増えるか、高速からEVが消滅するか
2016年のニューヨークオートショーでは例年になくニューモデルが発表された印象があります。国産系では日産GT-Rのビッグマイナーチェンジや、タルガトップスタイルになったマツダ・ロードスターRFなどが話題ですが、中でも注目されているのはトヨタ・プリウスの外部充電対応バージョン「プリウスプライム」でありましょう。日本では従来通り「プリウスPHV」という名前で販売されるとアナウンスされたニューモデルは、PHV専用の内外装となり、またバッテリー総電力量を倍増したことでEV走行可能距離を60km以上と伸ばしています。
そして、これまで200Vの普通充電にしか対応していなかったプリウスPHVが、新型では急速充電(日本国内ではCHAdeMO)に対応すると公式発表されたことがメカニズム面でのトピックス。バッテリー総電力量8.8kWhは普通充電(200V)でも2時間半ほどで満充電にできるということですが、急速充電にも対応するとなれば、よりガソリンを使わないドライブが可能になるといえるからです。
ただし、初代のプリウスPHVに急速充電を装備していなかった理由について、当時の開発者は「急速充電というのは電気でしか走れないEVのために残しておくべきであって、ガソリンを給油すれば走ることのできるプラグインハイブリッドが急速充電器を占拠するようなことがないために、あえてCHAdeMO対応にしていない」といった旨の発言をしています。じつは、同様の発言は同じく急速充電に対応していないプラグインハイブリッド車であるホンダ・アコードプラグインハイブリッド(2016年3月生産終了)の開発者からも聞いたことがあります。マナーとして、プラグインハイブリッドはEV(電気自動車)に譲るという風潮もありますが、あくまでマナーであってルールではない中で、それぞれが共存していくためには、プラグインハイブリッド車が急速充電に対応しないというのはメーカーの判断として意味があったと感じたのです。
一方で、三菱アウトランダーPHEVのように基本的な急速充電ありきで燃費性能を確保していると感じるクルマもあります。初代プリウスPHVやアコードプラグインハイブリッドについては、「ガソリンだけで走っても不満のない燃費性能を確保している」からこそ急速充電に対応しなくても商品性に問題はないという判断があったのでしょう。
それはともかく、日本で販売される新型プリウスPHVが急速充電に対応するということは、高速道路のSA/PAなどに設置されている急速充電ステーションにおいてプラグインハイブリッドとEVの行列ができる可能性が高まったと想像できます。もっとも、ガソリンで走れる状況であれば、わざわざ20分程度をかけて充電することで到着時間が遅れるわけですから、電欠で走れなくなりそうなEVが充電を必要としているのとは異なり、バッテリーの電力量を気にして充電するケースが多いかといえば、そうではないかもしれませんが。
ただし、プリウスPHVが急速充電に対応するということは、日産と三菱のディーラー(販売店)がCHAdeMO充電器を設置しているように、トヨタ系ディーラーにおけるCHAdeMOの急速充電ネットワークが構築される可能性もあります。それによってメーカーを問わない定額サービスが出来上がれば、いま以上にEVでの街乗りはしやすくなる可能性もあるわけです。
プラグインハイブリッドが急速充電に対応したことについて、初代プリウスPHV開発者の発言からすると失望という言葉が浮かびますが、トヨタも含めたディーラーによる急速充電ネットワークの構築には期待したい、そんな風に思うのです。
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精進します。
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Source: クルマのミライ