自動車好きが使う「アンダーステア」という言葉が意味しているものとは?
クルマを定常円旋回させて、限界速度を超えたときに内側に巻き込むのがオーバーステアで、外側にはらむのがアンダーステア……というのが用語的には基本的な意味で、あくまでも限界を超えたときの挙動を示している言葉のはずですが、自動車好きや自動車メディアが使う「アンダーステア」には、異なる意味合いもあると感じること多数。そんなこんなを象徴する表現と感じているのが「アンダーステアが強い」というもので、その意味合いをブレスト的に考察しつつ連続ツイートしてみたのでした。
山本晋也 【Yamamotosinya】@Ysplanning
まずアンダーステアの定義として、車両の限界を超えたときの挙動を示すというのは当然として。そうなると、強い弱いというよりは、限界が高い低いを言い換えて表現している可能性もある、かなと。
山本晋也 【Yamamotosinya】@Ysplanning
逆に、アンダーステアが弱いという表現をするとき。アンダーステアが出ていることは感じているわけで、弱いといっても限界は超えつつある状況のはず。そうなると、限界域での過渡特性の表現という見方をしたほうが妥当なのだろうか。ただ、ここでもニュートラル領域が広い可能性もあるかな?
山本晋也 【Yamamotosinya】@Ysplanning
ステアリングギア比が異なると、操作量と舵角の関係も違ってくるわけで、そこで「こちらのほうが、アンダーステアが強い」という認識になることもあるかも。ただ、それって限界挙動でのアンダーステアとは違う話。曲がりやすさとアンダーステアの混乱みたいな話でもあるか。
もっと深く考察すべきでしょうが、ちょっと考えてみただけでも「アンダーステア」という言葉をどのように使っているのか人それぞれという印象で、あえて意味を限定するほうがナンセンスかもしれない、と思ってみたりするのでもありました。
ところで、オーバーステアは強いといいますが、オーバーステアが強いという表現はあまり目にした記憶がないのでありますが、どうでしょう? オーバーステアについては唐突といった表現を使うほうが多いかもしれません。まあ、実際問題として強烈なオーバーステアでは「強い」と感じる暇もなく、スピンしてしまいますから(汗)
山本晋也 【Yamamotosinya】@Ysplanning
意図的にオーバーステア(リアが出て巻き込むセッティング)のアライメントを試したこともあるけれど、あれは乗れたもんじゃなかったな。ジムカーナ限定ならおもしろそうだけど、それでもパイロンばかりで高速セクションがないという条件付きで。
ちなみに、このツイートの経験をしたのは、ショートホイールベースのスズキ・カプチーノで、リアのトーを目一杯アウトに振ったとき。まっすぐ走るのさえ気を遣うほどで長時間の運転は集中力が持たないと感じたのは、アンダーステアという言葉をポジティブに考えるキッカケになったかもしれません。
精進します。
※トップのイメージ画像はホンダ・シビックを運転しているシーン。駐車を除く公道走行では、このくらいステアリング操作するのが目一杯でしょうか。ちなみに、このくらいの速度域ではアクセルを早めに入れない限りはアンダーステアなど感じないのが現代のFWDでもあります、ハイ。
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Source: クルマのミライ