OPTION誌1985年4月号、13Bツインターボ(SA22C)にて、それまでの自己最高となった最高速307.42km/h を記録したRE雨宮は、その後「今度はDRAGの記録、狙うっス!」と宣言していました。そしてOPTテストに登場したDRAG専用マシン。谷田部でドライバー:Dai稲田によるテストを敢行! そのインプレッションをプレイバックです。
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目次
マシンと男 対決試乗 by 稲田大二郎
1発目で11秒! オレはロケット戦闘士になった!
RE雨宮ドラッグ7 12Aツインターボ
頭から狭いシングルシートのコクピットに潜り込む。内部はモノコックフレームだ。マシンというより、機械の一部になった感じがする。
エンジン音が背中から響く。以前、これと同じシェブロン・ベースのサンユー・DRAGマシンに乗ったが、あの時は13Bペリの高周波音に鼓膜が破れそうになった。が、RE雨宮の12Aはツインターボなので低周波だ。
4000rpmほどでクラッチミート。リヤのスリックタイヤがホイールスピンしながらロケットのように飛び出す。ホント、一瞬の強烈な加速Gが背中をシートに押し付けるのだ。
1速は目にも止まらない速さでタコメーターが9000rpmを指す。「ヤバい、回り過ぎだ」、マシンも左右に尻を振っている。ギヤを2速に入れるが、レーシングカーのギヤはストロークが短く。何速に入ったか分からない。
しかし、加速はおとろえないから2速だ。7000rpmまで引っ張り、3速へ。スピード感と加速感では、加速感のほうが強い。0-100mを4秒台で走るのだ。一瞬、アクセルを踏む右足も躊躇する。それでも初めてのトライで11秒7を叩き出しているのに驚いた。
ターボのブースト圧を読み取るヒマなんかなかった。が、圧が抜けているとのことだ。そのまま、今度は雨宮スタッフがトライして3発めに11秒11。ポテンシャルの高さはさすがだ。
「エンジン、ホントはこんなもんじゃないっス」というくらいだから、本調子になればどんなに速いだろう。
俺だって慣れれば10秒台は軽くマークできる。直進性の良さはさすがレーシングカー・ベースだ。安心して踏める。ドラッグスリックのタイヤを使えば……と考えると、背筋が寒くなる速さだ。国内初のゼロヨン9秒台が、もう目の前に見えてきた!
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そっか~、現在のDRAGでは、GT-Rで7秒台にまで突入(Garage SAURUS・884Racing Kamaishi-R(BNR32)/7.905秒/2014.9.15/ Japan DRAG Raceway/AMKREAD DRAG BATTLE/動画提供:Satoshi Sugawara)していますが、この時代はまだ10秒が切れていなかったんですよね。しかし、この時代の異次元の速さにDaiちゃん、ビビったようです!! では次回その3では、RE雨宮ドラッグ7のメカニカルチェックといきましょう。
[OPTION 1985年8月号より]
(Play Back The OPTION by永光やすの)
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