「人とくるまのテクノロジー展2018 横浜」で日産の最新エンジンについての情報をアップデート
以前から興味津々だった日産VCターボ(可変圧縮比エンジン)について、その開発に関わったであろう解説員の方に、いくつかの質問をぶつけることができたのでした。たとえば、このエンジンはリンクによって上死点位置を5mm程度動かすことで圧縮比を変えているわけですが、それ以外にもヘッド側(燃焼室)を可変にすることやピストン自体をスライドタイプにすることでも可変圧縮比エンジンは可能になるはず。そうしたアプローチについてうかがったところ、いずれも考察はしているとのこと。しかし、前者は燃焼室面積の可変化による放熱の問題があり、後者は単気筒ではありかもしれないが4気筒エンジンではスライド量のコントロールがむずかしいということで可変圧縮比を実現するためのメカニズム候補から落ちたのだとか。
※画像は展示されていた可変圧縮比エンジンの模型
そして、もうひとつにして、最大の気になっていた点が「圧縮行程と膨張行程において圧縮比を可変できるのか」ということ。ようは、このマルチリンク機構によりミラーサイクル(高膨張比)が可能なのかどうか、という疑問であります。その質問への回答は残念ながら不可能というもの。圧縮比を可変させるのはイメージ的には「秒単位」だそうで、ミラーサイクルを可能にするようなレスポンスはないという話。バルブタイミングは電動可変タイプなので閉じるタイミングによるミラーサイクル効果は可能なのでしょうが……。
なお、現時点で市販しているのは北米仕様のみで、北米のハイオク(ガソリンオクタン価としてはRON98程度)での使用を前提としているそうですが、間違えてレギュラーガソリンを入れた場合には可変圧縮比の上限を下げることで対応するのだそうで。そのためにいろいろとレギュラーガソリン用マップを仕込んであるといいますから、かなり手間のかかったエンジンといえそう。ちなみに、ノッキングが起きた際には、まずは点火時期で対応するのが基本。瞬時に圧縮比を落とすようなことはしていない(できない)のは、前述した「秒単位」の圧縮比変化というレスポンス的に納得といえましょうか。
なお、北米仕様(INFINITE QX50)での最高出力は200kW程度、最大トルクは380Nm足らずと2.0リッターのハイパフォーマンスエンジンとしては、ライバルを凌駕するほどではありません。このあたりは、まだまだ初物ゆえにかなりマージンをとっている、という印象でありますが、さて?
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精進します。
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Source: クルマのミライ