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SUBARUの『完成検査時の燃費・排出ガス測定に関する調査報告書』を読んでみた

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2018-04-27
検査値のバラつきを嫌ったゆえの数値操作という不正。その原因は……
スバルにおいて完成検査の不適切な事案を調査していくなかで判明した、完成車における排ガス検査における不正。国土交通省への報告、記者会見に合わせて、「どんな理由で、何が起きていたのか」を調査した第三者(法律事務所)によるレポートが公表されております。

読み込みながら、不正について気になる(キーになる?)部分を抜き出してツイートしていたのですが、シンプルにいえば「ミスを隠したい」という現場の感情が不正を生み出したというのがレポートの結論。そして「ミスを隠す」という感情が湧くということはミスに対する上司や管理部門からのプレッシャーが並大抵ではなかったのだろうな、とも想像できるところ。なにしろ、検査データのバラつきを嫌って、悪いデータだけでなく良いデータも不正に修正していたというのですから。

ミスを隠したいという感情が生まれるのは、この検査が機械によって行なわれるものではなく、上の図にあるようにシャーシダイナモを使って、実際にモード走行によって排ガスを採集するものだから。JC08モードの走行モードに合わせていくのは検査員のスキルでありますし、公差を考えると結果がバラつくのは当然であっても、それを検査員のスキルとして非難する風潮がSUBARUにはあったということでしょうか。「検査員のスキルが高ければ、検査データのバラつきは起こらない」という前提で管理部門が見ていたとしたら、それが不正を生んだ遠因でしょうし、社風であれば同様のことが他部署でも起きていないとはいえないのが、この問題が企業としては根深いと感じる部分でもあり。

その意味では、企業として検査データをごまかそうとしたというよりは検査チームがチームの価値を高めるためにデータを書き換えたといえるわけで、このあたり減点を嫌う日本企業らしい事象といえ、つまり自動車業界外を含めた他社でも同様のことが起きている可能性も容易に想像できるところ。つまり他山の石として、誰もが捉えるべき不正であるとも感じるのでありました。

結論として、検査データの書き換えは数値のバラつきを抑えることが主目的で、データ自体は必要な基準をクリアしていた、というのもレポートに書かれているわけで、製品としての不安はないといえるのですが、こうした事象が起きてしまうという社内文化、風潮があるとしたら、それを修正するのは容易ならざる、と思うのです。新興企業であればまだしも、100年を超える歴史を持っている伝統的な企業でありますから……。

そのためには、ドラスティックな変革が必要でしょう。たとえば電動化を一気に進めるなど、クルマ作りのチーム構成から変えてしまうような外的要因も必要なのかもしれない、と思ってみたりするのでありました。

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精進します。
  
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Source: クルマのミライ

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