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【再掲載】自動車税の増税を経過年数で決めるのはアンフェアだ

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※2018年1月末にクローズしたcarview!個人というサービスがありました。そこに過去寄稿した記事を再掲載いたします。原文ママなので掲載時とは多少異なる箇所があるほか、名称なども掲載当時のママとなっておりますので、ご留意いただきますようお願い申し上げます。
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環境のためというなら基準を満たしていれば重課すべきではない

今年も自動車税の納期限である5月末が近づいてきた。すでに経過年数の長いクルマにおいて自動車税が重課される(いわゆる「旧車増税」)制度が施行されて久しいが、2016年度は乗用車において、15%増しになったことで、あらためて旧車増税の是非が問われるタイミングとなっている。

さて、その自動車税の重課はガソリン車においては新車登録・届出から13年を経過したクルマが対象となるが、その理由について、昨年度の国会では高市早苗総務大臣により次のような答弁があった。

 自動車税は、二酸化炭素抑制による地球温暖化対策だけではなくて、地域における環境対策を重視する、こういう観点から、排出ガスに係る環境負荷に着目して、グリーン化特例として重課及び軽課の措置が創設されました。
 特に、重課については、乗用車の平均使用年数が約十三年であるということと、十三年前の窒素酸化物の規制値が現在の規制値を約一・六倍上回っているということなどを総合的に勘案して、新車新規登録から十三年を経過した自動車を対象としています。
~平成28年2月24日 総務委員会より~

現在、自動車税が軽減されるエコカー減税の対象車になるには、排気がクリーン(ガソリン車であれば平成17年排出ガス基準75%低減レベル)で燃費については平成32年度燃費基準の+10~+20%達成車であることが求められる。なるほど高市大臣が答弁しているように二酸化炭素抑制(燃費)だけでなく、答弁では窒素酸化物(NOx)を例にあげているように、排出ガスによる環境負荷も考慮した結果として13年経過車の自動車税を重課しているというわけだ。

ここで注目したいのは、排出ガス基準が、いまだ平成17年規制である点。ガソリン車であれば車検証の型式欄に記される排出ガス記号が「DBA」のクルマは環境負荷という点においては現役のエコカーであるということになる。そして、13年経過という条件がそのままであれば、遠からず平成17年排出ガス基準75%低減レベルの車両も重課の対象になってしまう。その中には最新の燃費基準をクリアしているモデルも入ってくるだろう。建前かもしれないが、環境を考慮しているというのであれば、国の求める環境性能を満たしている車両に対して、年式を理由に重課するのは理屈に合わない。平成28年度現在においても、電気自動車やハイブリッドカーなどの環境対応車は経過年数にかかわらず自動車税重課の対象外となっているが、その範囲を広げていくことが求められるだろう。

というわけで、年式だけによって自動車税を重課するということへの是非はもちろん、性能に対して課税額を変えるような明確な対応を求めたい。仮に環境のために自動車税を重課するというのであれば、エミッション性能(排出ガス)とCO2排出量(燃費性能)を組み合わせた性能から導き出すようにすべきではないだろうか。そうすれば、環境負荷の小さいモデルを「年式が古くなったから」という理由で乗り換えることなく、大事に乗り続けるインセンティブにもなると思うのだ。

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精進します。
  
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Source: クルマのミライ

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