1970年代に、コンパクトカー市場を騒然とさせたクルマがあった。1.5リッターのディーゼルエンジンを搭載したフォルクスワーゲン「ゴルフ」である。そのディーゼルエンジンは、構成パーツの90%以上をガソリンエンジンと共用し、重量差をわずか15kgに抑え、騒音や振動といったディーゼルエンジンの弱点を克服したもので、それまでコンパクトカーには不向きと思われていた概念を見事に打ち崩したものだったという。経済性や整備性に優れたディーゼルエンジンはユーザーにも歓迎され、当時は「パサート」や「LTシリーズ」といった多くのモデルに、続々とディーゼルエンジン搭載仕様が加わっていった。
Source: Car Watch