前回のハーレー・スポーツグライドのインプレの最後に掲載した新生INDIAN SCOUT(インディアン・スカウト)つながりで今度はカスタムも紹介。2018年になってスウェーデンのFullhouse Garage Shop(フルハウスガレージショップ)がターボチャージャー搭載のスーパースカウトを完成させた。
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オリジナルと現代のスカウトが融合
20世紀の始まりとともに創業したインディアンは、バイク史の黎明期に高性能で知られたメーカー。当時のアメリカではボードトラックレースという板で建設されたオーバルコースでのレースが行われており、インディアンは常勝メーカーとして鳴らしていた。その栄光を現代に蘇らせることと、インディアンの共同創設者であるスウェーデン人のオスカー・ヘッドストローム氏に敬意を表するためにこのスーパースカウトは製作された。1920年に600ccVツインエンジンを搭載して発売されたインディアンのスカウトは、バート・マンローの世界最高速記録樹立で有名なモデル(この話は「世界最速のインディアン」というタイトルでアンソニー・ホプキンスを主役に映画化されたので、ご存じの方も多いだろう)。レーストラックでも無敵だった当時のスカウトをモチーフにエンジン、燃料ポンプ、ヘッドライト、シフターペダルを現代のスカウトから移植、フレームは3つのセクションから構成されたワンオフとなっている。
1130cc水冷Vツインにターボチャージャー
ガレット25ターボにはウエストゲートバルブが装備されブースト圧をコントロールできる。ターボとウエストゲートへのパイプはステンレス製で、パイプの取り回しは車体のスリムなラインを崩さないよう配慮された。インジェクションによる燃料供給はフルコンのECUでコントロール。セッティングはブルトゥースとiPadで行うようになっており、100年前のルックスから想像できないハイテクぶりだ。現在はチューニングの最終段階で、ブースト圧に応じて150~200馬力の後輪出力を達成している。
2016年にはローランドサンズも力作を残した
スカウトのエンジンのベースとなったプロトタイプのVツインで2015年のパイクスピークに参戦したローランドサンズは、その後、2016年にフランスで行わたWheels&Wavesフェスティバルに出展するため、RSDスカウトを製作。ローランド氏は「あなたが伝統的なインディアン・スカウトのファンならば、スカウトはもともとレーサーだったと理解しているでしょう。RSDスカウトはその伝承を担っているのです」と製作意図を語る。完成したRSDスカウトは、1920年代のモデルをベースにしつつも、フレームをクロモリで新作。現代の水冷エンジンと前後オーリンズのサスを装備したスポーツ仕様だ。先のスーパースカウトと同様に往年のスカウトが成し遂げてきた偉業に目を向けている。
ニュース提供:欧州インディアン
Source: WEBヤングマシン