商用バンでありながらホビー系パーソナルユーザーもターゲットにしている、新型モデル「ホンダN-VAN」。
とはいえ、N-VAN自体はマルチに使える機能を持っているというわけではなく、それよりはベースとしての発展性を期待させる作りになっています。アクセサリー類を追加することで、様々な業務であったり、趣味に最適化した「自分だけの一台」に仕上げていくクルマなのです。
そのためN-VANの商品力において純正アクセサリーが果たす役割は、他モデルよりも大きいといえます。
ホンダの純正アクセサリーを担当しているホンダアクセスが、N-VANのアクセサリー開発において掲げたコンセプトは「絆」。ユーザーごとに異なるニーズを満たすよう、多種多様なアクセサリーを用意することで、クルマとオーナーを強固に結びつけることを目指しています。
そもそも、従来モデル「アクティバン」や、ライバルモデルがキャブオーバーのリア駆動なのに対して、N-VANはFFプラットフォームを基本とした商用バン。物理的にキャビンの前後長などが不利になります。
そのため、アクセサリー群は軽商用バンが求められるビジネスシーンにおいてニーズを満たすよう工夫が凝らされています。伝票などをマグネットでとめるためのスチールパネルやワンタッチでインパネに装着できる簡易テーブルなどは、そうした代表例でしょう。
さらに、個人事業主はビジネスユースでも外観をカスタマイズするといったニーズがあります。そこで、バンパーコーナーガーニッシュや各種デカールを設定しています。
こうしたアイテムを利用することでバンらしさが薄まるのはパーソナルユースにおいても効果的で、ホビーカーらしい雰囲気に仕上げることができるのです。デカールだけでも「ブラックライン」、「カモフラージュ」、「ウッド」、「メタル調」と用意されているほどです。選択と組み合わせ次第で、いくらでも個性をアピールできそうです。
さらにパーソナルユースとして注目したいのは、車中泊&キャンパー仕様として仕上げるためのアイテムが充実していること。大人二人で横になっても十分なスペースを作るためのマルチボードは大小2つを合わせれば耐荷重300kgという余裕のスペック。
オートキャンプ場で欠かせない外部電源入力キットも専用設計されているという、こだわりぶり。キャンパー仕様に仕上げたN-VANに乗って日本一周をしてみたいと感じる人もいるのでは?
N-VANの魅力はカタログだけではわからないのはもちろんですが、実車だけでも理解できるとはいえないかもしれません。純正アクセサリーカタログに載っている多くのアクセサリーと、それを組み合わせた仕様を想像することが、そのポテンシャルを引き出すポイントとなりそうです。
(写真と文 山本晋也)
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Source: clicccar.comクリッカー