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■勝負の分かれ目はスタートの”蹴り出し”に 今季5戦中4戦連続の予選最速ラップを走り切った直後の野尻智紀。前3戦よりちょっと表情が“渋い”。前戦APでは決勝で「グリップ感」が足りず、この日も既に「その予兆があるんです」とピットに戻って一瀬エンジニアと検討に入っていた スタート直前のグリッド最前列2車。発進時の静止位置は1車長と少しずつずらした配置になっている。SUGOのストレートは上り勾配なので左足でブレーキを押さえながら右足はアクセル全開、手動パドルでクラッチを“ミート”する。その微妙な差でフェネストラズがこの距離を詰めた(撮影:筆者) スタートの瞬間を告げる5連のレッドライトが順次点灯、すべてが眩く光った一瞬の後に一斉消灯。その瞬間、誰よりもきれいに蹴り出して速度を乗せて行ったのは、ポールポジションのすぐ右斜め後ろに位置していたS.フェネストラズ車の青いシルエットでした。 前日の予選で、そのフェネストラズにさえ0.357秒という、アタックラップでは64秒余りで1周してしまうスポーツランドSUGOのコースにおいて、また1秒差の中に10車以上がひしめくスーパーフォーミュラのタイムアタッ…
続きを読む>>【スーパーフォーミュラ2022年第5戦・スポーツランドSUGO】「勝てる速さの持ち主」を証明する初勝利~両角岳彦のデータと観察で“読み解く”自動車競争