中古車は年式が古くなるや走行距離が延びるなどの要因によって販売価格は値落ちしていきます。しかし、その値落ち幅は車種の人気によって大きく変わってくるのです。
今回は、国産車と輸入車のベストセラーカーであるトヨタ・プリウスとフォルクスワーゲン・ゴルフの値落ち幅を調べ、どちらが中古車としてお買い得なのかを検証してみました。
値落ちの大きさを比較する条件は現在から3年落ちの2015年式、そして5年落ちの2013年式です。それぞれ走行距離を2015年式は2〜3万km、2013年式が4〜5万kmの中古車で検証しています。
まず比較する車種を簡単に紹介しましょう。プリウスは2009年〜2015年まで販売された30型と呼ばれる先代のプリウスです。搭載されているハイブリッドシステムのエンジンが1.8Lとなり、さらにモーターも変更されるなど大幅に改良され、JC08モード燃費は38.0km/L(Lグレード)を達成しました。また、PHV(プラグインハイブリッド)も設定されています。
先代のプリウスの中古車は現在約5100台流通しており、歴代プリウスの中で最も多くなっています。その中で今回価格をチェックしたグレードは最も流通台数の多い1.8Sです。1.8Sの新車時価格は232万〜238万6286円でした。
最新の中古車相場を調べてみると、2015年式の1.8Sの中古車は60台流通していて、109.8万〜188万円。新車時価格からの値落ちの指標となる残価率は46〜78.7%。2013年式の1.8Sは71台流通していて、中古車相場は82.9万〜178万円。残価率は35.7〜76.4%という結果になりました。
続いて、フォルクスワーゲン・ゴルフです。今回検証したのは2012年に登場した現行型のゴルフ7。車両の骨格にMQBを採用し、走行性能や安全性能を大幅に向上しています。高い走行性能や安全性が高く評価され輸入車初の日本カー・オブ・ザイヤーを受賞しています。
ゴルフの中古車は約1800台流通していますが、そのうち約1000台が現行型のゴルフ7となっています。中古車で最も多いグレードは装備の充実したハイラインで、新車時価格は305万〜322万円です。
2015年式のゴルフ・ハイラインは35台流通していて、中古車相場は147.9万〜219.9万円。これを残価率で表すと45.9〜68.2%です。そして2013年式のゴルフ・ハイラインは10台流通していて、相場は99.9万〜156.6万円。残価率は32.7〜51.3%となっています。
こうして見ると、新車時価格は約100万円ゴルフ・ハイラインのほうが高かったですが、中古車では値落ち幅が大きく、お買い得ということになりました。使用する燃料がハイオクというのは気になりますが、世界標準の走行性能と安全性能を手軽に体験できるのは嬉しいことです。
(萩原文博)
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Source: clicccar.comクリッカー