「ワゴンR」高すぎる目標を達成できない苦悩
宿敵「ムーヴ」に勝ったのは2017年7月のみ
映画やドラマ、CMなどに引っ張りだこの人気女優、広瀬すずさんがイメージキャラクターを務めるスズキの軽自動車「ワゴンR」。
1993年登場の初代から数えて6代目となる現行モデルが正式デビューしたのが、2017年2月1日。あれから1年、売れ行きはどうか。
6代目ワゴンRは、3つの異なる顔つきをそろえ、発進時にモーターのみで走行できるマイルド・ハイブリッド・システムを搭載したほか、
新型プラットフォーム(車台)の採用で20キログラムの軽量化を実現し、燃費は最も良いモデルでガソリン1リットル当たり33.4キロ
メートルを達成した。歴代モデルに負けない意欲作となっている。
月間販売目標1.6万台は高すぎた?
ただ、筆者が驚いたのはデビュー直後にスズキの掲げた、月販目標台数1万6000台という数字の大きさだった。「スズキ『新型
ワゴンR』の高すぎる販売目標」(2017年2月25日配信)でも指摘していたように、先代の5代目ワゴンRがデビューした2012年当時の
ニュースリリースを見返してみると、月間販売目標は同じく1万6000台。ただ、同じ数字目標を掲げるには、当時と今では状況は
あまりに異なっている。
全国軽自動車協会連合会(全軽自協)の統計によれば、6代目ワゴンRがデビューした2017年2月から2018年1月までの1年間に
おける月間平均販売台数は約1万0150台。当初掲げた目標の1万6000台を超えた月は残念ながらなかった。
近年、台頭しているのはホンダ「N-BOX」、ダイハツ工業「タント」、日産自動車「デイズ ルークス」、スズキ「スペーシア」などが
ラインナップされる、スーパーハイトワゴンだ。子どもが車内で立てる高い室内高に、後部左右サイドドアはスライドタイプを採用するなど、
現役子育て世代から見れば、リアサイドドアにヒンジ式ドアを採用するワゴンRのようなハイトワゴンに比べて使い勝手が高いことが
人気の理由となっている。
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Source: 新型車情報局