スバルの新しい車台である「スバル・グローバル・プラットフォーム」に、進化したエンジンやトランスミッションを載せた新型インプレッサのプロトタイプに試乗する機会があった。
新プラットフォームは、ロールを抑えながら、しなやかに四輪を接地させていくシャシー性能を実現。水平対向エンジンが長年アピールしてきた低重心を実感できるものだった。また、エンジン単体で12kg、トランスミッション（CVT）で7.8kgも軽量化しているというパワートレインは、それぞれ直噴化によるパフォーマンスアップ、レシオカバレッジの拡大といったメカニズムの進化も遂げている。
新プラットフォームに効果に、パワートレイン由来のノイズや振動が抑えられたことも相まって、キャビンの静粛性は大きくレベルアップ。従来型インプレッサのオーナーが乗れば格段の違いを感じるのは明らかであるし、CDセグメント、Dセグメントの車両オーナーが乗ってもクラスを超えたNVHレベルに驚くことだろう。
一点豪華主義ではなく、走りに関してバランス良く高いレベルでまとまったCセグメントの王道を感じさせる仕上がりだったのだ、新しいインプレッサは。
そして、コーナリングでのロールが抑えられ、静かなキャビンを味わっているときにふと思ったのは「インプレッサ派生モデルのミニバンがあったらいいのにな」というものだった。Cセグメントの新しいベンチマークたるに相応しい仕上がりのインプレッサ。その比較対象としては、どうしてもフォルクスワーゲン・ゴルフが浮かぶ。そしてゴルフにはトゥーランという3列シートのバリエーションが存在する。ならば、インプレッサにも同様のバリエーションがあってもおかしな話ではないだろう。
現時点でスバルのメインターゲットである北米市場を考えると、Cセグメントのミニバンというのは考えづらく（実際、フォルクスワーゲンも北米ではトゥーランを販売していない）、限られたリソースをクロスオーバーSUVに注力すべきなのは理解できるが、新型インプレッサの走りの延長線上にある3列シート車というのは、日本のミニバン市場へ大きな変革をもたらす可能性を感じるのだ。
スバルにミニバンを求める理由はもう一つあって、それは「EyeSight」の出来の良さだ。事故防止のプリクラッシュブレーキ性能だけでなく、ステレオカメラを使った追従クルーズコントロールにおける一日の長は、おそらく多くのドライバーが認めるところだろう。
この新型インプレッサから、北米向けはインディアナ州にある現地工場にて生産されることが発表されている。つまり、フル稼働により国内向けのデリバリーが遅れていることも指摘される国内工場に若干の余裕が生まれると予想されていることも、そうしたバリエーションの追加への期待を高めてしまう。
スバル・グローバル・プラットフォームの乗り味とEyeSightに代表される同社の先進安全技術を備えた3列シート車には大きな可能性があり、またスバルの市場を拡大することも期待できると思うのだが、いかがだろうか。
※2018年1月末にクローズしたcarview!個人というサービスがあります。そこに過去寄稿した記事を再掲載いたします。原文ママなので掲載時とは多少異なる箇所があるほか、名称なども掲載当時のママとなっておりますので、ご留意いただきますようお願い申し上げます。
インプレッサベースの7シーターは理想的な一台になりえるか？
スバルの新しい車台である「スバル・グローバル・プラットフォーム」に、進化したエンジンやトランスミッションを載せた新型インプレッサのプロトタイプに試乗する機会があった。
新プラットフォームは、ロールを抑えながら、しなやかに四輪を接地させていくシャシー性能を実現。水平対向エンジンが長年アピールしてきた低重心を実感できるものだった。また、エンジン単体で12kg、トランスミッション（CVT）で7.8kgも軽量化しているというパワートレインは、それぞれ直噴化によるパフォーマンスアップ、レシオカバレッジの拡大といったメカニズムの進化も遂げている。
新プラットフォームに効果に、パワートレイン由来のノイズや振動が抑えられたことも相まって、キャビンの静粛性は大きくレベルアップ。従来型インプレッサのオーナーが乗れば格段の違いを感じるのは明らかであるし、CDセグメント、Dセグメントの車両オーナーが乗ってもクラスを超えたNVHレベルに驚くことだろう。
一点豪華主義ではなく、走りに関してバランス良く高いレベルでまとまったCセグメントの王道を感じさせる仕上がりだったのだ、新しいインプレッサは。
そして、コーナリングでのロールが抑えられ、静かなキャビンを味わっているときにふと思ったのは「インプレッサ派生モデルのミニバンがあったらいいのにな」というものだった。Cセグメントの新しいベンチマークたるに相応しい仕上がりのインプレッサ。その比較対象としては、どうしてもフォルクスワーゲン・ゴルフが浮かぶ。そしてゴルフにはトゥーランという3列シートのバリエーションが存在する。ならば、インプレッサにも同様のバリエーションがあってもおかしな話ではないだろう。
現時点でスバルのメインターゲットである北米市場を考えると、Cセグメントのミニバンというのは考えづらく（実際、フォルクスワーゲンも北米ではトゥーランを販売していない）、限られたリソースをクロスオーバーSUVに注力すべきなのは理解できるが、新型インプレッサの走りの延長線上にある3列シート車というのは、日本のミニバン市場へ大きな変革をもたらす可能性を感じるのだ。
スバルにミニバンを求める理由はもう一つあって、それは「EyeSight」の出来の良さだ。事故防止のプリクラッシュブレーキ性能だけでなく、ステレオカメラを使った追従クルーズコントロールにおける一日の長は、おそらく多くのドライバーが認めるところだろう。
この新型インプレッサから、北米向けはインディアナ州にある現地工場にて生産されることが発表されている。つまり、フル稼働により国内向けのデリバリーが遅れていることも指摘される国内工場に若干の余裕が生まれると予想されていることも、そうしたバリエーションの追加への期待を高めてしまう。
スバル・グローバル・プラットフォームの乗り味とEyeSightに代表される同社の先進安全技術を備えた3列シート車には大きな可能性があり、またスバルの市場を拡大することも期待できると思うのだが、いかがだろうか。
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精進します。
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Source: クルマのミライ
