2018年11月6日、イタリアで開催のミラノショーでホンダが2019年モデルを多数新発表した。ここでは、CRF450L RALLY CONCEPT(CRF450L ラリーコンセプト)を紹介しよう。
レーサーの血統で登場したダカールレプリカ
モトクロッサーのCRF450Rをベースに公道走行を可能にしたCRF450Lは、国内ではこの9月20日に発売されたばかりだが、早速これをベースにラリー仕様としたコンセプトモデルがミラノショーに出品された。モチーフはもちろん2013年から挑戦を続けているダカールラリー参戦レーサーのCRF450 RALLY(CRF450ラリー)。こちらはCRF450のエンジンをDOHCヘッド化するなどしたワークス仕様だが、今回のCRF450ラリーコンセプトの血筋はこれの直系であり、CRF250ラリーとは異なる血統証付きのレプリカと言えるだろう。
【HONDA CRF450 RALLY CONCEPT 2018年ミラノショー出品コンセプトモデル】日本でもこの9月に発売されたばかりのCRF450Lをベースにビッグタンクなどのラリー装備を装備したコンセプトモデル。スペックや装備の詳細などについての公式アナウンスはない状態だ。
外装類は前半部分がCRF450ラリーをかなり忠実に再現している。シートはCRF450L国内仕様よりも盛られているが、リヤフェンダーやサイドカバーはベース車と同じように見える。燃料タンクはラリー車と同じように、エンジンサイドのスペースを活用して増量しているようだ。
【HONDA CRF450 RALLY 2018年】ラリーコンセプトのモチーフとなったワークスマシンで、2013年の初参戦から進化を続けている。■水冷4スト単気筒DOHC4バルブ449.4 cc 内径97mm×行程60.8mm 最高出力61.2ps以上 6段リターン
【HONDA CRF450L 2019年型国内仕様 価格:129万6000円 発売日:9月20日 色:赤】CRF450Rをベースに保安部品の装着やギヤの6速化などで公道仕様にした異色のマシン。■水冷4スト単気筒SOHC4バルブ449㏄ 内径96mm×行程62.1mm 最高出力24ps 6段リターン
大型スクリーンやインストルメントタワーを搭載
情報の乏しいCRF450Lラリーコンセプトで、唯一明らかにされたのが20Lの燃料タンク容量。CRF450Lの7.6Lから12.4Lも増量されており、ロングツーリングでも心強いはずだ。さらに装備では、大型スクリーンやインストルメントタワーを装備し、ラリーイメージ満点のコックピットに様変わりした。ヘッドライトはCRF450Lの上下2段式がスクリーンをくり抜く形で装着されており、法規にも対応しているようだ。ラリーではコマ図がセットされるスペースに液晶スクリーンが用意されているが、これはコンセプトモデルならではの提案だという。発売について関係者は「具体的な計画はない」と話しており、現在のところ不明。このミラノショーでの反響が市販化に向けた重要な判断材料になりそうだ。
本来は450ラリー(右上)のように紙を巻いてコマ図を送っていく仕組みとなるが、450Lラリーコンセプトはそれを液晶画面としている。市販化された際は、ここはコマ図用に空きスペースになるかも知れない。
全開性能の問われるラリーマシンをモチーフとしているだけにスクリーンも大型。ヘッドライトやミラーは450L(左下)のものを流用している。ライト下にあるオイルクーラーはダミーではなく実際に機能しているようだ。
マフラーはTERMIGNONI(テルミニョーニ)製。450ラリーはリヤのスペースも活用して35Lのタンク容量としているが、450Lラリーコンセプトでは、その部分はマフラーステーベース兼小物入れになっているようだ。
2019年1月6日から約10日間の日程の2019ダカールラリーに参戦する、Monster Energy Honda Teamの5名のライダーがCRF450Lラリーコンセプトと記念撮影。このミラノショーでレース体制の発表会も実施された。
「新型CRF450L国内仕様は24psで9/20発売、シート高は45mmダウン」記事はこちらへ。
「【国内初試乗】ホンダ新型CRF450Lを丸山浩が試乗インプレッション」記事はこちらへ。
Source: WEBヤングマシン