10月20、21日に大分県のオートポリスで開催の「2018 AUTOBACS SUPER GT Round 7 AUTOPOLIS GT 300km RACE」。その予選が20日に開催されました。
今期大注目のModulo KENWOOD NSX GT3ですが、Q1ではセクター1でベストタイムをマークするなどの存在感を見せており1分43秒877というタイムでQ1を5番手で通過。
その予選Q1ですが、中盤5分経過のあたりで22号車 アールキューズ AMG GT3がスピン、その後ろで走行していた87号車リーガルフロンティア ランボルギーニGT3があわや接触か?というギリギリの場面でかわしたものの、この2台がコースを塞いでストップしてしまったために赤旗中断。
その赤旗でピットに戻ってきたModulo KENWOOD NSX GT3ですが、タイム的に十分にQ2進出は可能と確信したようで、そのままピットにとどまることを選択。
「決勝レースのスタートタイヤがQ1に使ったものかQ2に使ったものかのどちらになるかわからないので、タイヤを温存する意味もあった」と、Q1を担当した道上龍選手は語ります。この発言はModulo KENWOOD NSX GT3が速くなってきたという確証に裏づけされたものであることは間違いないでしょう。
Q1から戻ってきたマシンに履かれていたタイヤを鄭永熏監督が入念にチェックします。
そしてQ2は大津弘樹選手が担当。
Q1を走ったインフォメーションを大津選手に伝える道上選手。そして鄭永熏監督を交えてQ2に際しての入念な打ち合わせが行われていきます。
そしていよいよQ2。マシンに大津選手が乗り込むと、道上選手はウィンドウ越しに大津選手に声をかけます。
そしてQ2がスタート。
ストレートや高速コーナーの多いセクター1、セクター2ではベストタイムを更新。前戦SUGOから新車でSUPER GTに復帰したModulo KENWOOD NSX GT3はとにかくストレートスピードが速く、この部分の戦闘力は他の追随を許さないほどといえるでしょう。
しかし、中低速コーナーが続く登りセクションであるセクター3は苦手なようで、いまひとつタイムが伸びません。
それでもセクター1、2で稼いだタイムは絶大で、1分43秒574というラップタイムで予選としては今期最上位の7位というポジション。
予選後の記者会見で「セクター3は大津選手らしい大胆な走りが見えなかったのではないか?」という質問に対し、大津選手はそういうことはないとしながらも「課題としてセクター3のようなコーナーが続く場面でタイムが伸びないことを念頭に決勝の詰めをしていく」と道上選手が語ります。
また道上選手は「セクター1、2のスピードはあるので抜かれにくいと思う。そしてセクター3をうまく攻略することで上位を狙っていけるのではないかと思っている」とも語っています。
しかし、課題はあるものの明らかに速さを手に入れつつあるModulo KENWOOD NSX GT3。SUGOでの快進撃を再び、いやそれ以上の結果を期待して止みません。
(写真:松永和浩、高橋秀彰 文:松永和浩)
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Source: clicccar.comクリッカー