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【アウディ・A8 60TFSIクワトロ試乗】 ビッグなボディが負担にならないシステムとパワーユニット

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アウディ・A8はアウディのフラッグシップセダンです。日本に輸入されるモデルはV6・3リットルターボとV8・4リットルターボの2種のエンジンを用意。V8にはロングホイールベースモデルも用意されます。

試乗車はV8を積む標準ボディで、全長×全幅×全高は5170×1945×1470mmとかなりのビッグサイズ。試乗会ベースとなった旧軽井沢周辺の裏道ではかなり緊張する大きさです。どうにか裏道をクリアして、片側1車線ながら車道と歩道が分かれている道へとA8を進めます。

ここまで来てしまえばこちらのものです。

A8にはアダプティブドライブアシストと呼ばれる、ACC+アクティブレーンアシスト機構が備わっています。とくにこのアクティブレーンアシストがよくできていて、クルマを車線の中央で走らせようと動作します。1800mm程度のクルマなら自分で調整しながら走ってもストレスはありませんが、さすがに1945mmのボディ幅をずっと気にしながら走るのは気が重いです。

それを楽にしてくれるアクティブレーンアシストはなかなかの優れものと言えるでしょう。もともとレベル3自動運転が可能なクルマで、その機能を封印してのデリバリーですから、これくらいは朝飯前なのかも知れません。

エンジンのトルク感は十分過ぎるほどです。460馬力・660Nmのスペックを持つエンジンに組み合わされるミッションは8速のAT。駆動方式はもちろんクワトロの4WDですから、エンジンは縦置きに搭載されています。車重は2トンを超えていますが、車重をものともしません。

アウディA8は重さを気にせずに作られたクルマではありません。初代で採用されたアルミを多用したフレーム構造であるASF(アウディ・スペース・フレーム)はこの4代目でも継承。軽くすることを念頭に置いたクルマ作りをしているにも関わらず、この重さとなっています。

ロールス・ロイスは重さを武器にした乗り心地ですが、アウディA8は違います。2トンという重さを隠すためにハイスペックなエンジンがあり、足まわりがあるのです。

ワインディングに持ち込むと、その重さ、その大きさ、そのホイールベースの長さを感じさせないピュアな走りを披露します。コーナーに飛び込んでステアリングを切り込むとまるでスポーツセダンのように、安定したコーナリングを披露してくれます。A8のサスペンションはエアサスですが、多くの人がエアサスに対して思っているような、正確さにかけるようなものではなく、ステアリング操作に対するクルマの動きは正確無比です。

今回は高速道路を走る機会はなかったのですが、有料道路のフラットなストレートでは優雅な乗り心地も披露してくれました。

後席の広さはもちろん文句なしのレベルを確保してます。A8にはホイールベースが130mm長いA8Lも用意されますが、こちらは完全なるショーファードリブンとなるでしょう。ドライブしても、後ろに乗っても満足できるフルタイム4WDのビッグセダン、これは世界的に見てもまれな存在と言えるでしょう。

最後に珍しい装備を見つけたので紹介しておくと、リヤのパワーウインドウスイッチは、左右どちらも操作できるものが装備されていました。サブスイッチを操作することで、サンシェードの開閉にも使えるので、こうした装備になっているのでしょうが、これはあまり見かけることがありません。

(文・写真/諸星陽一)

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Source: clicccar.comクリッカー

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