トヨタの看板スポーツカー「スープラ」が復活する。それも提携している独BMWとの初の共同開発車だ。
仕事はどう進んだのか? 自動車ジャーナリストの小沢コージが聞いた
新型スープラを手がけたのは、86を担当した多田哲哉チーフエンジニアだ。86でスバルとの協業を成功させたからなのか、
12年の86海外試乗会現場でトヨタ首脳陣から直々に「そのままBMWとの協業の可能性を探ってこい」との指示を受け、
試乗会中にドイツに飛び、自ら今回のスープラ復活を総指揮してきた生粋のスポーツカーバカ。
―具体的にBMWに対して、どういうスポーツカーを造りたいと?
多田 ポルシェに負けないスポーツカーをと。そしたら彼らは「だったらポルシェを買収すれば?」と。
しかし、ハンドリング以外にもデザイン、エンジン、インテリア、すべてに対し要求しました。
―少し勘違いしてました。最初はトヨタの安心と保証の上で、BMWのスポーツカーに乗れるだけでいいかと思ってました。それは違うと?
多田 そんな丸投げプロジェクトじゃ何も残りませんよ。すべてにおいてトヨタクオリティ、トヨタの販売店でトヨタユーザーに説明できるように開発しました。
壊れる壊れないはもちろん、シート下に手を入れてもケガしないとか。
―本当の意味でトヨタとBMWの合作で、エンブレムのつけ替えだけではなく、トヨタの安心感があり、しかも、走りはポルシェに負けていないってことですか?
多田 そのとおりです。ハンドリングすべての点をレーダーチャート化して比べ、ここは勝ってる、ここは負けてるってことを細かくやりました。
ポルシェのケイマン、ボクスターの最新型をいつも持ってきて比べてましたから。
―マ、マジで! あのプライド高きBMWのエンジニアたちにそこまで露骨な比較を。
多田 論理的に説明できない限りは彼らは絶対認めない。それを延々とやりました。
https://wpb.shueisha.co.jp/news/lifestyle/2018/08/21/106845/
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Source: 新型車情報局