ストリート爆走系OPTION誌でも、OPT・Z(Z31)の耐久レース挑戦など自ら参戦した大掛かりな記事から、「OPTIONレーダー」の中の小ネタまで、その時代の注目レースを多数レポートしています。そんなOPTでも、今回紹介するレースは掲載外?かもしれない、日本では馴染みの薄〜いレース……。
それが、2018年は韓国国内3ヵ所のサーキットを転戦し、全8戦で行われている『CJロジスティクス・スーパーレース・チャンピオンシップ』のトップカテゴリー「CADILLAC6000」(キャデラック6000、以下S6000)です。
このレースには、フォーミュラニッポンを経て2006年にF-1へもチャレンジした井出有治選手や、セントラル・柳田社長のご子息、柳田真孝選手など、日本からもレーサーやエンジニアの方が多数挑戦しているにも関わらず、なぜかあまり日本では紹介されないんですよね。
ってことで、今年2018年で参戦5年目となる井出有治選手を追っかけて、このS6000レースをご紹介しましょう。
目次
【ガワはキャデラック、中身はパイプフレームのワンメイクレースがS6000】
S6000で使用されるマシンは、キャデラックATS-Vっぽい被せモノ(カウル)がされる、パイプフレームのワンメイク。斜め上へせり上がるバタフライドアがそそられます!
エンジンはGM製の6.2L-V8。井出選手がエントリーしている「KUMHO ECSTA RACING TEAM」(クムホ・エクスタ・レーシングチーム)のfacebookや、CJロジスティクス・スーパーレース・チャンピオンシップのオフィシャルサイトにある車載動画を見てみると、アメリカンV8の持つ独特な「ドドドドッ」というエンジンサウンドが、なにやら波乱を予感させます…!?
【エントリーには韓流スター、リュ・シウォン選手も!】
S6000には井出有治選手をはじめ、柳田真孝選手、青木孝行選手など、日本でもお馴染みのレーサーや、有名エンジニアの方が多数参戦しています。
そんな中、聞き覚えのある名前も発見!です。リュ・シウォン選手、そうオバサマ方を熱狂させていた韓流スターです。私は韓流スターや韓流ドラマに超疎いので調べてみると、リュ・シウォン選手はすでに20年以上ものレース歴があるのだとか。2018年S6000の戦績も、まぁまぁな感じで頑張っていますよ!
【クムホ VS. ハンコックのタイヤバトルも!】
車両はワンメイクですが、このレースはクムホとハンコックという韓国2大タイヤメーカーのバトルも見ものです。クムホを履く井出有治選手のKUMHO ECSTA RACING TEAM VS. ハンコックを履くATLASBX Racing Team(アトラスBXレーシングチーム)、このトップ2チームが3位以下をブッチギって2018シリーズポイント争いをしています。
【S6000は1周目から前後左右がボッコボコになる!?】
そんな熱い戦いのS6000ですが、このレースは特に、予選での順位が物凄〜く影響するようです。なぜか? それは、上位と下位のドライビングやマシンセッティングの差が結構大きいそうで、スターティンググリッドが後ろの方になってしまうと、スタートし、1周目が終わった時点でマシンの前後左右がボッコボコになること多数…なんだとか。そんな激しいバトル模様を、井出選手はSNSで報告しています。
【井出有治選手の「ボッコボコにされたS6000レース報告・2018」ダイジェスト!?】
■Rd.3・・・「(予選 6位)スタート直後、後方から2台立て続けに追突され、押される形で前の車両に追突。次のコーナーでは強引にインに入られ横から追突され、その勢いでアウト側に居た車両とも接触。オープニングラップでバンパーやフェンダーをボロボロにされながら、奇跡的に順位をキープ。その後、なんとか2台をパスして4位でチェッカーを受けました」。
■Rd.5・・・「予選はQ3で失敗(予選9位)してしまったけれど、決勝はいつも通り?の大荒れに! レース中に何度か前方の接触に巻き込まれそうになりながらもなんとか回避してたけれど、ファイナルラップに後方から当てられて4位でチェッカー。しかし、レース後にその接触に対してペナルティが出て正式結果は3位でした」。
■Rd.6・・・「(予選9位)スタートでは、ほぼ全面をヒットしながらも致命的な損傷も無くオープニングラップをクリア(決勝5位)」。
……こりゃ〜フルグリッドのフレッシュマンレースか? かつてのJTCCか!?って感じでしょうか。サバイバルレースそのものです。無傷で済ませるには、ポールtoウィンしかないのかも。あ、でも追突されちゃうんでした(汗)。
井出有治選手のクムホ・エクスタ・レーシングチームは、昨年2017年はシリーズ2位(チーム)、井出選手もシリーズ2位という戦績でした。今年2018年は、全8戦のRd.5終了時点で(9/14 11:00現在、終了したRd.6[9/9]のリザルトがネット上で発表されないため)、チームがシリーズ1位、井出選手は3位。残り3戦でチーム、ドライバーズポイント共にシリーズトップを狙っています!!
海の向こうだけど日本から一番近い韓国で繰り広げられる『CJロジスティクス・スーパーレース・チャンピオンシップ』の「CADILLAC6000(S6000)」。clicccarでも紹介した『お子様限定無料カート教室「YUJI IDE GO!! KART」』(9/29(土)inサーキット秋ヶ瀬/満員御礼! 参加募集は締め切りました)の先生、井出有治選手の2018シリーズチャンプGETを応援しましょう!
と共に、今週末2018/9/15-16にSUGOで行われるスーパーGT・GT300クラスに「『EIcars BENTLEY(アイカーズ・ベントレー)』BENTLEY CONTINENTAL GT3」にて参戦、ジワジワと上位を狙う井出有治選手の応援もヨロシクお願いいたしま〜す!
TEXT:永光 やすの・PHOTO:Yuji IDE(井出 有治・Y’s Racing)/KUMHO ECSTA RACING TEAM/EIcars
【関連サイト】
井出有治選手オフィシャルサイト
https://www.yuji-ide.com/
KUMHO ECSTA RACING TEAM
https://www.facebook.com/ecstaracing/
CJロジスティクス・スーパーレース・チャンピオンシップ オフィシャルサイト
http://www.super-race.com/eng/main/main.jsp
(株)アイカーズ
https://www.eicars.co.jp/
【関連記事】
お子様限定!初めてのカート体験しよう「YUJI IDE GO!! KART」、9/29(土)にサーキット秋ヶ瀬で開催
https://clicccar.com/2018/08/23/621366/
2019年「生誕50周年」のフェアレディZ、レース復活を後押ししたのはOPT-Z31だった!?(←妄想)【Play Back the OPTION Spin off】
https://clicccar.com/2018/08/21/620645/
あわせて読みたい
Source: clicccar.comクリッカー