TOYOTA GAZOO Racingは、ドライバーの成長をさらに促進させるため2019年のラリーチャレンジプログラムの強化を決定した。
この育成プログラムは2015年2月に開始、トミ・マキネン・レーシングの協力のもと、約3年半継続され、先日のフィンランド選手権参戦をもって本年度予定されていたプログラムを終了した。
2019年はWRC2への参戦を中心に、WRC参戦を見据えたより多くの経験を得る機会で更なる成長につなげたいと考えている。
同プログラムは次のステップへ移行するにあたり、育成ドライバーとして勝田貴元選手を選出。勝田選手は、10月に行われるFIA世界ラリー選手権第12戦ラリー・スペイン(WRC2)にも参戦が予定されている。なお、参戦カレンダーを含む、プログラムの詳細は別途発表とのこと。
■友山茂樹(GAZOO Racingカンパニー プレジデント)
このプログラムを通し、選手たちが大きく成長してきたことを嬉しく思っています。また、これまで彼らへの熱心な指導とサポートを行ってくれた講師陣やチームにとても感謝しています。世界に挑戦したいという夢を持った若者を応援しようとこのプログラムを始めました。
その後トヨタがWRCに挑戦するようになり、我々だけでなく、応援いただいているファンの皆様からも、日本人ドライバーがヤリスWRCで世界の道を走る姿を見たいという声を多くいただきました。その夢に向かって、また一つ新しいステップを踏み出すこととなり、大変嬉しく思います。
■ヨウニ・アンプヤ(チーフインストラクター)
プログラムを通して選手たちが成し遂げた成長にとても満足しています。勝田貴元、新井大輝、ともにより高いレベルに到達できる可能性を持っており、ドライバー選考は簡単ではありませんでした。しかし、プログラムとしては、WRCという目標に向けて一人のドライバーに集中したいという考えです。
プログラム開始当初、勝田はラリー経験ほぼゼロからのスタートでしたが、そこから著しい成長を遂げました。新井ももちろん、さらなる成長に必要なスキルを備えており、これまでの達成に誇りを持って前に進んでほしいと思っています。
また、足立はヤルッコ・ニカラと共に戦い、素晴らしい成果を挙げました。実力あるニカラのコ・ドライバーを務めることは容易なことではありません。欧州でのラリー参戦を通して得た経験と成長は大いに誇れるものだと思います。
勝田貴元・マルコ・サルミネン組は、10月25-28日に開催されるWRC(世界ラリー選手権)第12戦ラリー・スペインにフォード・フィエスタR5で参戦します。
勝田貴元選手は、1993年3月17日生まれ、愛知県出身。
12歳でカートデビュー、18歳でFCJ(フォーミュラチャレンジ・ジャパン)チャンピオン獲得。20歳でF3シリーズ2位、2014年からはF3参戦と並行して、全日本ラリー選手権に参戦。第8戦でJN5クラス初優勝。
2015年2月に一般公募されたGAZOO RACING チャレンジプログラムで新井大輝と共にセレクションを受け、フィンランドを拠点に国内(フィンランド・イタリア・ポルトガル)選手権・ERC(ヨーロッパラリー選手権)・WRCに参戦。
2017年のFIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦(イタリア)ではWRC2クラス3位で初の表彰台。2018年のWRC第2戦(スウェーデン)でWRC2クラス初優勝を達成した。
(川崎BASE Photo:TOYOTA GAZOO RACING)
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Source: clicccar.comクリッカー