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J・レイ選手に直撃! ZX-10RRはMotoGPレベル?!

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11月下旬にスペイン・へレスでモトGPとスーパーバイク(SBK)チームが合同テストを実施。共に1000ccクラスではあるが、モトGPとスーパーバイクにはその性能に大きな開きがある……と思いきや、今年もSBK絶対王者であるジョナサン・レイ選手(カワサキ)が、GPマシンに割って入る活躍。そこで、マシンのZX-10RRについてインタビューしてみた。

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モトGPより速いのは本来あり得ないこと

YM──モトGPとの合同テストで最終日はトップでしたが、ZX-10RRとモトGPマシンとの差は接近しているのでしょうか?

ジョナサン・レイ選手──スーパーバイクは量産車ベースのマシンで、車両レギュレーションが非常に厳しくコントロールされています。一方でモトGPマシンはプロトタイプ。全く違うマシンなので、量産車をベースとしたマシンがモトGPのマシンと比べて、マシンとして速いというのは基本的にはあり得ないことです。我々のワールドスーパーバイクに使っているマシンは非常に量産に近いものなので、これだけのリザルトを記録したということはすごく嬉しいです。そこに自信を持っています。

量産車の証であるヘッドライトが描かれたブラックのウインターテストカラーがJ・レイ選手駆るZX-10RR。テスト最終日に1分37秒台に入るタイムを記録し、トップで締めくくった。前日まで走行していたドゥカティなどモトGP勢のタイムと比較しても最大で0.3秒強の開きしかないのも驚きだ。なぜ10RRはそこまで速いのだろうか?!
A・ドビチツィオーゾ 1分37秒663 (11月23日 モトGP ドゥカティ)
C・クラッチロー 1分37秒818 (11月23日 モトGP ホンダ)
J・ロレンソ 1分37秒921 (11月23日 モトGP ドゥカティ)
J・レイ 1分37秒986 (11月24日 SBK カワサキ)
A・イアンノーネ 1分38秒030 (11月24日 スズキ モトGP)
P・エスパロガロ 1分38秒230 (11月24日 KTM モトGP)

ZX-10RRの強みは悪いところがないこと

YM──10RRの速さの要因を教えて下さい。

ジョナサン・レイ選手──その回答はすごく長くする答えることもできるしすごく短く答えることもできるのだけど、基本的にZX-10RRはベースマシンとして良くきています。大きなポイントは悪いところがないこと、ディスアドバンテージがないというのが一番でしょう。気温が高くても低くても、どんなサーキットでもどんな条件であっても、バイクのキャパシティが大きいので常に強い状態でいられます。そこが、ZX-10RRの強みでしょう。

YM──今後、ZX-10RRはどう進化していって欲しいですか?

ジョナサン・レイ選手──エンジンで言うと、ライダーもメカニックもレースをするのに必ずもっとパワー、もっとパワーと思うものだけど、そのパワーというのは使えるパワーじゃないといけませんね。電制の部分についても日々進化していますが、電制もパワー同じように使えるものでないといけまんせんね。そういう方向の進化を期待しています。車体ではSHOWAがすごくいい仕事をしてくれていて、これも日々進化しています。何かひとつをとって進化してくということではなく、トータルパッケージとして進化してくことが望んでいる方向性です。

2017年シーズンは3連覇とカワサキSBK通算100勝目をマークするという歴史に残る活躍のジョナサン・レイ選手。「ドニントンパークで記録した100勝は、素晴らしいことだしすごく特別なことでした。自分がカワサキの偉業の一部になれたということを非常にうれしく思っています」とコメント。

今回のインタビューは11月29日、神戸カワサキワールドで開催された「スーパーバイク世界選手権3連覇 カワサキレーシングチーム ジョナサン・レイ選手ファンイベント」で実施。平日にも関わらず大勢のファンが訪れた。

取材協力:川崎重工業、カワサキモータースジャパン

Source: WEBヤングマシン

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