千葉県の東京ドイツ村で開催されたプレス向けのイベント『日産オールラインナップ試乗会』では、現行市販車の試乗のほかに今回紹介するニューモビリティコンセプトのようなレア車に乗ることもできました。
これは軽自動車よりもさらに簡便な乗り物として、新ジャンルを想定して製作されたモデル。国土交通省の道路運送車両法に基づく基準緩和を活用した「超小型モビリティ」認定制度下で走行しているEV車両となります。
乗車定員は2名。ただし左右に並んで座るスマートのような形式ではなく、バイクのように前後に並んで座るタンデム式となっています。
車両の正面にはウィンドウとワイパーが備わっていますが、左右上部には窓がありません。乗り込む際には小さなガルウィングドアを上方にはね上げて乗り込みます。
ちなみに外側にドアノブはありません。ドアを開ける際には内側に手を回してドアノブを操作します。前後シート間は広くありませんが、後席の人はフロントシートを挟むように足を左右に投げ出しますので窮屈さはありません。
フロントシートも意外なほど空間的余裕があります。外から受ける印象とは違って広々感がありました。
運転の方法は非常に簡単。ステアリングの左にあるセレクタースイッチでドライブとニュートラル、そしてリバースを使い分けます。加減速は一般的なクルマと同じアクセルとブレーキで行います。
試乗してみました。500Kgの車体に対して定格8kW(最高15kW)の電池容量はか細いな、と予想しました。ちなみにリーフのそれは40kWhありますから8分の1です。
が、実際には大人2人が乗ってもかなり快活に走ってくれます。
EVならではの出力特性もあり、少なくとも時速30km/h近辺までで走っている分には力不足の感はありません。もっとも、ドアが無くむき出しのために速度感が強いから、という可能性もありますが。
エアコンがないためフロントシートに乗っているとこの夏の気温下では暑いのですが、リヤシートでは走行中には心地よく風が舞い込んできますので快適です。
ちなみにチャージは200Vによる普通充電で4時間で完了となります。
この日産ニューモビリティコンセプト、現在のところ販売の目処は立っていませんが、近所の買い物や子供の塾送迎といった用途にはこれで実用上十分だと思いました。
原付きバイク以上・軽自動車未満の新ジャンル自動車として普及すると面白いですね。
(写真・動画・文/ウナ丼)。
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Source: clicccar.comクリッカー