ホンダ・N-VANのプレス試乗会では、NAエンジンの試乗車にのみ100kgのウェイトが載せられていました。100kgのウェイトを積んでいたのは、はたらく軽バンであるN-VANの足まわりがこれくらいの荷重を想定してセッティングされたからだそう。
ウェイトがないとおそらく、リヤを中心に突き上げが大きくなるはずで、100kgの「重し」を積んでいなかったターボモデルの後席は明らかに上下動が大きくなっていました。なお、サスペンションのセッティングは、100kg荷重のNAも空荷のターボも同じとのこと。
ホンダN-BOXと乗り比べると、ややロールは大きく感じさせるシーンもあります。最も背の低い「+STYLE COOL」でも全高は1850mm。N-BOXは1790mmですからドライバーや乗員が感じる荷重移動が異なるのは当然でしょう。
N-VANではリヤのトーションビームをN-BOXよりも強化。スプリングには積載荷重に応じて最適なレートが得られるプログレススプリングが採用され、空荷からフル積載時までの乗り心地に配慮したとしています。
さて、はたらく軽バンとしてNAエンジンを選択するか、ターボを指名するかは使い方や地域によって異なるはず。
試乗会が行われた木更津市の郊外は比較的アップダウンの多い郊外路。大人3人で移動するとNAでは登り坂でエンジン音が高まり、息苦しいような加速になります。
それでも1人で乗り、軽バンのユーザーの平均的な荷重だという100kg程度であれば、十分に実用になりそう。ワイドレンジの6速MTも設定されていますから、なおさら安心です。
一方、アップダウンが多い地域や、高速道路を使ったり荷物が多いのならターボを選びたいところ。ターボラグは明らかにあるものの、過給が始まってしまえば力強い加速感が得られます。
同じ速度域ならアクセルもNAほど踏み込まずに済みますので、音・振動関係も穏やかにすみます。
(文/塚田勝弘 写真/前田惠介)
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Source: clicccar.comクリッカー