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【週刊クルマのミライ】2030年に死亡事故ゼロを目指すSUBARU ステレオカメラの進化がポイントとなる!

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2017年に判明した完成検査における不正問題が、いまだ解明していないSUBARU(スバル)。そのために社長も交代するなど、トップダウンで変わろうという姿勢を示しています。

2018年7月10日に、新たに社長に就任した中村知美さんをはじめとしたボードメンバーが記者会見を開きました。その目的は、新しい中期経営ビジョン「STEP」の発表。そして新中期経営ビジョン策定の基本的な考え方について、次のように説明しました。

当社の不変の経営理念である「お客様第一」を基軸に『存在感と魅力ある企業』を目指す」の下、2017年の創業100年を機に掲げた「ありたい姿」である「モノをつくる会社から笑顔をつくる会社へ」に向けた2025年ビジョンとして、次の3項目を掲げています。

1. 個性を磨き上げ、お客様にとってDifferentな存在になる
2. お客様一人一人が主役の、心に響く事業活動を展開する
3. 多様化する社会ニーズに貢献し、企業としての社会的責任を果たす

この新中期経営ビジョンでは、SUBARUという企業が目指す様々な目標や理想が宣言されていますが、クルマづくりにおいては「安心・安全」を重視しているというのが注目点でしょう。もちろん、完成検査問題を解決し、品質における信頼を回復することは大前提です。

では、「安心と安全」における具体的な目標とは何でしょうか? それは2030年に死亡交通事故ゼロを目指す、というものです。衝突安全性には定評のあるSUBARUですが、ここでの目標は乗車中の死亡事故をゼロにするだけでなく、歩行者やサイクリストなどと関係する事故においても死亡者をゼロにすることを掲げています。

すでに歩行者用エアバッグ(フロントウインドウやAピラーにエアバッグを展開することにより歩行者の頭部への攻撃性を抑える機構)をインプレッサ以降のニューモデルにおいて標準装備化しています。これは国産メーカーとしては完全にリードした状態ですが、それに甘んじることはないようです。

スバルの安全技術は0次安全・予防安全・衝突安全・走行安全という4つの「総合安全」によって高められていますが、そこに「つながる技術」や「知能化技術」をプラスすることにより2030年の目標として掲げる『SUBARU車に関係する死亡交通事故ゼロ』へ向けての手ごたえを感じているといいます。具体例として、サイクリストとの衝突事故での対策を練ることなどが示されました。

また、予防安全技術を支え、SUBARUのコアテクノロジーとなっている「アイサイト」については、これまで同様ステレオカメラを使って進化させていくことも示されています。単眼カメラであっても十分な性能を発揮できるといわれる時代ですが、SUBARUはステレオカメラにこだわっていくということです。

もちろん、カメラで足りない部分は他のセンサーで補うことも考えているといいます。記者会見の場では、ステレオカメラの具体的な進化については明示されませんでしたが、会見後に話を聞けば解像度や視野角の向上など、まだまだ伸びしろはあるといいます。

富士重工業からSUBARUへ社名変更をしたときから、「モノをつくる会社から笑顔をつくる会社へ」というスローガンによって、企業としてのありたい姿を示してきました。

あらゆる面において、笑顔を曇らせるようなことは起こさない、という決意が込められた新中期経営ビジョン「STEP」によって、ブランドとしての量的成長と質的成長をバランスさせることが期待されます。

(山本晋也)



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Source: clicccar.comクリッカー

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