2018年5月にマイナーチェンジを受けたMINI。MINIシリーズの中でも最も人気だという5ドアモデルに試乗しました。
今回の改良は、ユニオンジャックをモチーフとしたリヤコンビランプやインテリア(助手席前のパネル)など、見た目のリフレッシュがまず目を惹きます。随所でルーツである英国らしさを強調しながら、BMW流儀の高い質感を内・外装に与えているのが現行(最新型)の魅力といえそう。
試乗したのは、1.5Lの直列3気筒ディーゼルターボを搭載する「MINI クーパーD 5ドア」で、ボディサイズは全長4000×全幅1725×全高1445mm。
「最近のMINIはミニじゃない」なんて声も聞かれますが、新型フォルクスワーゲン・ポロの全長4060×全幅1750×全高1450mmと比べても分かるように、最新の欧州Bセグメントモデルの中でも決して大きいわけではありません。
中央にセンターメーターを配し、センターパネルの最も下側にトグルスイッチを並べたMINIならではのインパネからは、同セグメントの中でもトップクラスの高い質感と、非常に凝ったデザイン性が伝わってきます。
1.5Lの直列3気筒ディーゼルターボに組み合わされるトランスミッションは、6ATで、今回のマイナーチェンジで搭載された新開発の7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)、「ジョン・クーパー・ワークス」向けの8速スポーツATではありません。
しかし、街中からワインディングまで6ATでもスムーズかつダイレクトな変速フィールを味わえますから、6ATだからといって選択肢から外してしまう手はないでしょう。
さらに、116ps/4000rpm、270Nm/1750-2250rpmというアウトレットとは思えないほど、下からのトルク感があり、さらに高速域のパンチ力も実用上は不足を感じさせません。4人乗車で、荷物を満載するという状況が多くなければ、JC08モード燃費23.9km/Lで、給油時は軽油で済む経済性の利点も見逃せません。
対して、車両価格は347万円(試乗車は多彩なオプションで488万6000円まで跳ね上がる)で、1.5Lガソリンの「クーパー 5ドア」よりも約20万円高くなりますから、燃費で元を取るのは現実的ではないかもしれません。
それでも、先述したトルクフルな走りは魅力ですから、高速道路を使ってロングドライブを楽しむような使い方にはとてもマッチしそうです。
(文/写真 塚田勝弘)
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Source: clicccar.comクリッカー