前回ホンダビートで紹介したとおり、個人間カーシェアサービス「エニカ」には、ディーラーやレンタカーでは試乗機会がないようなクルマが、数多く登録されています。特に現行車であっても、ディーラーが試乗車を配備しないレアな仕様に出会うことができるのも、嬉しいポイントです。
今回等身大インプレ第13弾で試乗したのは、現行モデルのBMW320iのMスポーツ。どこがレアかというと、ミッションが6MT仕様なのですネ。
このモデルを「エニカ」で見つけた時は、一瞬目を疑いました。なにしろ中古車サイトで検索しても全国で数台しか出てこない少数派ですし、これまでディーラーでの試乗すら叶わなかったのですから。
筆者は新車から25年間、HCR32スカイラインのマニュアルを愛車としてきたものですから、現行BMWのMT仕様を試したいと切望しておりました。今回はこれ幸いとばかり「エニカ」でリクエスト登録をして、シェアをお願いした次第です。
「エニカ」の登録車両で素晴らしいのは、ノーマルからカスタマイズカーまで、バリエーションが多種多様に渡ること。前回のホンダビートでは、凝りに凝ったドレスアップが施されていましたが、今回のBMW320i Mスポーツもオーナーさんのこだわりがギッシリ詰まったクルマに仕上がっていました。
当日受け渡し場所に行くと、ホワイトのBMW320i Mスポーツがスタンバイしていました。最初にスマホのエニカ・アプリで、お互いの免許証を写真で撮って相互承認し、実車のコンディションを確認し合うのがエニカでシェアする際のお約束。そしてオーナーさんから、クルマの所有経緯や使い勝手、ドレスアップやチューニング等の状況について説明を受けました。
オーナーさんから、「わざわざ神戸で売りに出ていた中古車を購入したこと」「純正19インチとMパフォーマンススポイラー等でドレスアップしていること」「19インチでのランフラットタイヤは固すぎるため、ラジアルに換装していること」等の話を伺うと、愛車への強いこだわりを感じずにはいられません。スタイルも、ドレスアップがバッチリ決まっています!
極めつけはチューンアップで、ECUチューンとマフラー交換等を施して、ノーマルの184psから約240psまでパワーを増強していました。現行の320iと325iは、基本的に同じ2L直4ターボを味付けを変えて搭載しているため、チューンアップを施せば325iと同等のパフォーマンスを引き出せるとのこと。「パワーだけでなくレスポンスも良いし、トルクも出ているので扱いやすいですよ」という話を伺っていると、こちらのクルマ好きの血も騒いできますヨ。
オーナーさんが、「本当に面白いクルマに仕上がっています。是非楽しんで来てください!」と背中を押してくれるものですから、例によって街中から首都高から箱根に出かけ、24時間シェアして約520kmも走ってしまいました。そして大いにドライビングを満喫しながら、驚きの「3つの高性能」を見極めることができました。
次回は、街中と首都高ドライブについて案内します。
(星崎俊浩)
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Source: clicccar.comクリッカー