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【ネオ・クラシックカー グッドデザイン太鼓判!】第37回・シェイプアップした「超感覚スポーツセダン」。日産・スカイライン(8代目)

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80~90年代の日本車からグッドデザインを振り返るシリーズ。第37回は、ハイパフォーマンスをスリムな都会的ボディに落とし込んだ俊足セダンに太鼓判です。

「7th」の名でハイソカーブームに乗り、迷路に入り込んだ先代。その反省にあたり、90年代に世界一の走りを標榜した「901運動」を全面投入し、サイズダウンまでをも敢行して登場したのが8代目のスカイラインです。

本格的なFR車として、ショートオーバーハング(リア)、ロングホイールベース、コンパクトシルエットを徹底したボディは、理想的な走りのプロポーションを獲得。キャビンはもとより、トランクルームのサイズまで割り切った判断がデザインの活路を広げます。

先代から一転、線でなく面で造形するというコンセプトのもと、グリルレスのフロントは精巧なパネル感を表現。これを受けるリアは、楕円の切り込み線で囲まれたランプがメカニカルな雰囲気を作り、クルマ全体にシャープさを与えます。

フロントホイールのオープニングからリアに向かうキャラクターラインは、やはり単なる線ではなく面で造形され、そのまま力強く張りのあるリアフェンダーに合流。FRらしいクラウチングスタイルを作ります。さらに、シックなカラーのボディは一切の光りモノを廃し、大人の佇まいに。

インテリアは、弧を描くスタイリッシュなクラスタースイッチと適度なタイト感が走りの雰囲気を醸成。安易に原色を使わず、ツイードを採用したテキスタイルがボディカラー同様に大人の空間を生み出します。

若手チームの原案によるエクステリアは、古典的なFRプロポーションと現代的な面構成が融合。ボリュームを減らしたタイトさが独特の「クセ」を感じさせつつ、しかし先鋭さも併せ持つ独自のスタイルを作り上げました。

90年前後、日産に生まれた多くの秀作は、スタイルはもちろん走りをはじめとしたエンジニアリングも高い目標を掲げました。そこには優れた「目利き」の存在を想像させますが、いまの日本車に必要なヒントがそこに隠されているのかもしれません。

●主要諸元 日産 スカイライン 4ドアスポーツセダン GTS-t TypeM(5MT)
形式 E-HCR32
全長4580mm×全幅1695mm×全高1340mm
車両重量 1290kg
ホイールベース 2615mm
エンジン 1998cc 直列6気筒DOHC24バルブ
出力 215ps/6400rpm 27.0kg-m/3200rpm

(すぎもと たかよし)

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Source: clicccar.comクリッカー

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