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【人とくるまのテクノロジー展2018】電動パワステの開発から生まれた高温でも作動するリチウムイオンキャパシタ

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2018年5月23日より、パシフィコ横浜にて日本最大級の自動車技術展示会「人とくるまのテクノロジー展2018 横浜」が開催されています。公益社団法人 自動車技術会の主催により1992年から開催されているという一大イベントには、過去最多となる597社が出展しています。

各社が自慢の技術や社会を変えるイノベーションを展示していますが、電動パワーステアリングで知られるジェイテクトがアピールしていたのは、意外にも『高耐熱リチウムイオンキャパシタ』でした。

キャパシタの中でもエネルギー密度が高いことがメリットとなるリチウムイオンキャパシタは、電池とキャパシタのハイブリッドといえる特性を持っていますが、これまでの製品は車載として考えると耐熱性に難があったといいます。なにしろ、車載で使うには下はマイナス40度、上は85度といった幅広い領域で稼働することが求められます。

今回、ジェイテクトが開発したリチウムイオンキャパシタは、その車載で求められるマイナス40度~85度の領域を超える温度でも正常に作動する高い耐熱性を実現したことがビッグニュースです。ブースで流されていたデモムービーでは沸騰したお湯の中でも正常に作動している様子が映し出されていたほどです。

とはいえ、ジェイテクトは電池屋さんではありません。ご存知のようにパワーステアリングのサプライヤーとして指折りの存在です。じつは、この高性能キャパシタが生まれたのは電動パワーステアリングの機能アップがきっかけだったといいます。

SUVムーブメントの中、大きくて重いタイヤを据え切りするニーズが生まれています。そのためには一時的にパワーステアリングのアシスト量をアップさせる必要があります。そこでジェイテクトが考えたのは12~14Vで動いている従来のパワーステアリングユニットに、6V程度の別電源をアドオンすることで、据え切り時などだけ18~20Vで動かそうというアイデアです。

しかし、パワーステアリングのために別電源を確保するというのはパッケージなどの要件から非常にむずかしい面があります。そこで「コンバーターも冷却装置も不要な高耐熱リチウムイオンキャパシタを開発すれば、コンパクトにパワーステアリングの性能アップを実現できる」と考えました。そのために生み出されたのが、今回展示された高耐熱リチウムイオンキャパシタです。

しかし、冷却装置が不要なことによりコンパクトに収めることができるメリットを電動パワーステアリングだけに使うのはもったいない話。そこで、電動パワーステアリングの性能アップに利用するのはもちろん、クルマに限らず電動シフトの進む産業機器などでも活用していきたいとジェイテクトは考えているのです。








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Source: clicccar.comクリッカー

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