2018年F1第5戦・スペインGPがサーキット・デ・カタルーニャ(4.655 km、周回数66周)で開催されました。
決勝前日に行われた予選では、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が開幕戦以来4戦ぶりのポールポジションを獲得! 2番手にはチームメイトのバルテリ・ボッタスが続き、メルセデスがフロントロウを独占しました。上位勢は3番手セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、4番手キミ・ライコネン(フェラーリ)、5番手マックス・フェルスタッペン(レッドブル)となりました。
決勝日、晴れてはいるものの時折分厚い雲が姿を見せます。セッション中の降水確率は80%。これは面白いレースになりそうです!
スタートで良い切り出しを見せたベッテルが、ボッタスをパスし2番手に浮上!
その後ろでは10番手スタートのロマン・グロージャン(ハース)のスピンにニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)とピエール・ガスリー(トロロッソ)が巻き込まれ、3台ともリタイア。セーフティカーが導入され、波乱の幕開けとなりました。
「外側に膨らんでしまって、汚れたところにいってグリップを失ってしまったよ。皆本当にごめんね」と無線で謝るグロージャン。前戦アゼルバイジャンGPから不運が続いていますが、このクラッシュにより次戦モナコGPで3グリッド降格ペナルティを科せられることに……。モナコGPではこの流れをどうにか断ち切ってもらいたいものです。
7周目にレースが再開。上位勢の順位は変わりません。
18周目、ベッテルがミディアムタイヤに交換。するとボッタスに「プッシュしろ!」とチームから無線が入ります。ベストタイムを更新しながら走行するボッタスは、19周目にミディアムタイヤに交換。「オーバーカットできるのでは!?」と思いましたが、僅かに及ばずベッテルの後ろでコースに戻りました。
25周目、ライコネンのマシンが突然スローダウン。ピットに戻るもリタイアとなってしまいました。
同じく25周目にハミルトンがミディアムタイヤに交換。2番手ベッテルと約10秒の差をつけコースに戻り、独走状態を築きます。40周目、エステバン・オコン(フォースインディア)のマシンから白煙があがり、ターン4出口でストップ。バーチャルセーフティカーが導入されました。
この間にベッテルが2回目のピットイン。再びミディアムタイヤに交換しボッタスとフェルスタッペンの後ろ、4位に後退しました。
「メルセデスやレッドブルはステイアウトしているのになぜ……?」と不思議に思いましたが、レース終了後ベッテルは「僕たちのタイヤは最後までもたなかった。だから他のチームと同じストラテジーで走ることができなかったんだ」と話しています。
43周目にバーチャルセーフティカーが解除され、シャルル・ルクエール(ザウバー)とフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)の8番手争奪バトルが勃発! アロンソはポジションを譲るまいと懸命にブロックするルクエールを、メインストレートでパス。「母国でルーキードライバーに負けてたまるか!」という熱い気持ちが伝わる走りは、最高にかっこよかった!!
予想されていた雨は降ることなく、レースは終了。1位ハミルトン、2位ボッタスと1-2フィニッシュを決めたメルセデスは、他チームと圧倒的な差をつけ王者の力を見せつけました。
バーチャルセーフティカー中にタイヤ交換をしたベッテルは、フェルスタッペンに追いつくことができず4位でフィニッシュ。
ベッテルの2ストップ、ライコネンのリタイアが大きな痛手となり、フェラーリが首位だったコンストラクターズ・チャンピオンシップ争いは、スペインGPを終えメルセデス153ポイント、フェラーリ126ポイントと順位が入れ替わりました。
次戦はいよいよ伝統のモナコGP。昨年同様フェラーリの1-2フィニッシュを見ることができるのか、それともメルセデスがコンストラクターズ争いでさらに差を広げるのか、はたまた別のチームが勝つのか……!? 楽しみですね!
スペインGPリザルトは以下の通りです(ポイント圏内のみ)。
順位/No./ドライバー/チーム
1/#44/ルイス・ハミルトン/メルセデス
2/#77/バルテリ・ボッタス/メルセデス
3/#33/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
4/#5/セバスチャン・ベッテル/フェラーリ
5/#3/ダニエル・リカルド/レッドブル
6/#20/ケビン・マグヌッセン/ハース
7/#55/カルロス・サインツJr/ルノー
8/#14/フェルナンド・アロンソ/マクラーレン
9/#11/セルジオ・ペレス/フォースインディア
10/#16/シャルル・ルクレール/ザウバー
(yuri)
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Source: clicccar.comクリッカー