その1で「ゼロヨン仕様・RE雨宮シャンテRE」1号車をご紹介しました。見た目のインパクトやRE雨宮流の製作アイデアは、もう笑っちゃうくらいのド迫力でしたよね。さすがチューニング史のトップに君臨する名車です。今回の「最高速仕様・雨宮シャンテREターボ」も、軽の中でもよりコンパクトなシャンテでこの記録……やっぱりこのシャンテは偉大なチューンドマシンです。では、ドーゾ!
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目次
最高速229.30km/h、まさに日本版ルノー5ターボだ
シャンテ・ロータリー・ターボ by RE雨宮自動車
最高速:229.30km/h / ゼロヨン:13.52秒
この超モディファイミニが、RE雨宮のシャンテ・ロータリーだ。すでにゼロヨン専用マシンとして12.54秒の記録を保持しているが、このマシンは第2号車である。外観からも分かるように、ストリートや最高速トライアルに使えるというから凄い。日本の改造車マシンブームもアメリカ並みになった観がある。
第1号車と違うのは、まずエンジンだ。12Aロータリーのサイドポートチューンなのは同じだが、こちらはKKK製のターボユニットが装着されている。ブーストは0.7kg/cm2にセッティングされていることから、220ps以上は確実。パワフルミニの最高峰に位置する。
その加速力は驚異的だ。1速、2速……と9000rpmまで一気に吹き上がる。約700kgの軽量ボディと相まり、ゼロヨンは13.52秒をたたき出した。1号車より遅いのは、ターボラグのためだろう。
しかし、ターボの実力は最高速で冴える。バンクを4速7500rpmで駆け降り、直線で8000rpmまで伸びた。229.30km/hだ。ウェーバーキャブのセッティングがベストなら「8500rpmは回るはず」というから恐ろしい。
さらに驚いたのは、高速安定性の良さである。シャンテRE2号車は、フロントストラットにRX-7用を使用。これはストロークを伸ばすためだが、ストラット支持部を溶接して作っており、高速走行で安定性は立証された。これはRX-7とシャンテのストラット下部が同じなので、ジオメトリー変化がないためだ。もしサスの型式を完全にモディファイする場合は難しいだろう。
このシャンテRE2号車なら、サーキット走行も可能と思えるほどの仕上がりと見た。
それにしても楽しいマシンだ。ボディの作りも素晴らしい、オーバーフェンダーは綺麗に叩き出され、サイドやリヤのウインドウガラスはアクリルに換えられているが、ウェザーストリップも装着されているほど。
軽自動車とは思えない力強さと改造美に満ちている。まさに、日本版ルノー5ターボだ。
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このサイズで約230km/h!! 体感的にはオーバー300km/hなのではないでしょうか。しかもコレ、1982年のハナシですよ! やっぱり雨さん&シャンテREは、チューニング界の超レジェンドです!!
[OPTION 1982年6月号より]
(Play Back The OPTION by 永光やすの)
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Source: clicccar.comクリッカー