中古車は年式が古くなるにつれて、価格は安くなっていくのが一般的です。しかし、生産終了した絶版車の中には価格が高騰する車種もあります。
例えば日産スカイラインR34GT-Rは現在40台の中古車が流通していますが、平均価格は2018年1月の時点で669万円でしたが、現在は735万円と3カ月で66万円も値上がりしています。また新型が登場すると言われているトヨタスープラも80系が212万から250万円へと38万円の値上がりとなっています。
R34GT-Rの平均価格がわずか3カ月で66万円の値上がりはもはや暴騰と言えるレベルです。しかし、今回このR34GT-Rの値上がり額を超えるクルマを発見しました。そのクルマは2018年1月の時点の平均価格は129万円でしたが、現在は198万円となんと!69万円も値上がりしているのです。
その車種というのが、日産セレナライダーパフォーマンススペック S-HYBRIDです。
ライダーといえば、日産のファクトリーカスタムブランドであるオーテックが手掛けた人気のコンプリートカーです。フロントバグリルやバンパー、リアバンパーなどの専用のエアロパーツを纏い、専用のシート表皮、専用マフラーを装着。これらのパーツは後付けすることができないというのが特徴で、非常に人気の高いモデル。
ライダーパフォーマンススペックは上記の専用パーツに加えて、専用チューンを施したサスペンションをはじめ、ヤマハ製のパフォーマンスダンパーなどを採用したボディチューンを敢行。さらに専用17インチホイール+アドバンスポーツの専用タイヤを装着した走りに磨きを掛けたモデルです。
セレナライダーパフォーマンススペック S-HYBRIDは2012年8月のS-HYBRIDが追加された時に登場しました。現在値上がりしているのは2012年8月からビッグマイナーチェンジが行われる2013年12月までのモデルです。
中古車の流通台数は現在10台で3カ月前の2台から大幅に増えています。それに伴って平均価格も129万円から198万円へと値上がりしています。一方同じ年式のセレナライダーパフォーマンススペック ブラックラインS-HYBRIDは流通台数8台、平均価格179万円とわずかに割安になっています。
内外装やマフラーを変更したライダーも人気が高いですが、サスペンションやボディワークまで施したハイパフォーマンススペックの人気は別物といえる人気です。この値上がりの背景にはオーテックのプロダクト変更が関係しているのかもしれません。
現行型セレナでは、2018年1月のe-POWER追加時に従来のライダーシリーズに変わって、プレミアムスポーティ志向の新ブランドAUTECHを発表。さらにプレミアムスポーティミニバンとしてハンドリングや加速感をチューニングしたAUTECH SPORTS SPECを設定しました。
ライダーシリーズなどで培ったノウハウをさらに進化させた新ブランドなのですが、やはりライダーというブランドへのユーザーの憧れがこの値上がりとなって表れているのかもしれません。
(萩原文博)
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Source: clicccar.comクリッカー