2018年3月20日、8年振りにフォルクスワーゲン・ポロがフルモデルチェンジを行いました。フォルクスワーゲンはポロのフルモデルチェンジをはじめ、2017年10月にピュアEV(電気自動車)を基幹モデルのゴルフに追加。さらに、2018年2月にはパサートに新世代の2Lディーゼルターボエンジン搭載車を追加するなどニューモデル攻勢を強めています。
新型車にスイッチするフルモデルチェンジやマイナーチェンジなどを行われると、活発な動きを見せるのが中古車市場です。今回はトピックスのあったVWポロ、ゴルフ、パサートの3車種の中古車市場の動きを紹介しましょう。
まずは、フルモデルチェンジを行い、世代交代を行ったコンパクトカーのポロです。新型ポロはVWのモジューラー戦略である「MQB」を採用したコンパクトカーとなり、先代モデルに比べて、全長、全幅は+65mmと拡大され、シリーズ初の3ナンバーボディとなりました。
キャビンスペース、特にリアシートの快適性とラゲージルームの容量が先代モデルより+71Lの351Lと大幅に向上しているのはメリットですが、全幅1750mmの3ナンバーサイズとなったことは意見が分かれそうです。
先代ポロは2009年に登場し、現在中古車の流通台数は約770台と豊富です。直近3カ月の先代ポロの平均価格の推移は115万円から112万円に値落ちしています。この3カ月の間に年式が1年古くなったことが値落ちの大きな要因に挙げられます。
一見すると、フルモデルチェンジの影響はまだないように見えますが、そうではありません。アダプティブクルーズコントロール(ACC)をはじめとした先進運転支援システムを設定した2014年式以降の高年式車が大幅な値落ちを示しているのです。
中でも2015年式は3カ月間で平均価格は16万円の値落ちを記録し、現在も値落ちが続いています。ACCなどの先進安全装備が装着されているグレードのハイラインやコンフォートラインアップグレードパッケージならば、運転支援システムに関して古さは感じません。
価格帯はコンフォートラインアップグレードパッケージならば80万~189万円。ハイラインならば98万~211万円となっています。
ピュアEVのe-ゴルフを設定した基幹モデルであるゴルフはどうでしょうか。現行型のゴルフは2013年に登場。2017年5月のマイナーチェンジにより熟成を重ねています。現行型ゴルフの中古車は約950台流通していて、直近3カ月の平均価格の推移を見てみると、3カ月前は217万円だったのに対して、今月は207万円と10万円値落ちしています。
中古車の平均走行距離はほとんど変わっていないものの、年式によって値落ち幅はまちまちですが、大きな値落ちを見せているのが2015年式です。これはポロにも当てはまることですが、2015年式の中古車は初めての車検を迎えることが大幅な値落ちにつながっています。
2015年式の現行型ゴルフの平均相場は3カ月前191万円でしたが、今月は178万円までの値落ち。加えて、流通台数が240台と増加していますので、まさに現行型ゴルフの中古車を狙うならば2015年式がオススメです。グレードは装備の充実したハイラインの値落ちが目立ちます。
最後にディーゼルターボエンジンを追加したパサートです。現行型パサートはセダンとヴァリアントと呼ばれるステーションワゴンが2015年に登場しました。中古車はセダンが105台。ヴァリアントは112台流通しています。
直近3カ月の平均価格の推移を見てみると、セダンは290万から282万円で8万円の値落ち。一方のヴァリアントは330万から316万円と14万円とともに値落ちしています。これまでヴァリアントは人気が高く、高値安定傾向が続いていましたが、2月に入りようやく値落ちが始まり割安感が高くなっていますので、ここではヴァリアントに絞って狙い目を紹介しましょう。
パサートヴァリアントの中古車は登場した年の2015年式が約3分の2を占めています。最も流通台数が多いハイラインはこの3カ月で13万円の値落ち。コンフォートラインは10万円の値落ちを記録しました。コンフォートラインは流通台数が減少しているのに対して、ハイラインは増加しています。
さらに新車からの値落ち率を見てもハイラインのほうが上回っていますので、パサートヴァリアントの中古車もハイラインが狙い目と言えるでしょう。VWの人気モデルであるポロやゴルフ、パサートヴァリアント。初回の車検を迎えた2015年式、そして装備が充実した上級グレードのハイラインのお得感が高くなっており、まさに買い時を迎えています。
(萩原文博)
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Source: clicccar.comクリッカー