ハチロク、GT-R、ランエボ、インプ-。
一時代を彩った「スポーツカーの楽園」がある。
レンタカー事業を手がける「はなぐるま」(野田市山崎)が運営する「おもしろレンタカー」だ。
利用者の約半数が外国人であるほか、海外メディアにも多く取り上げられるなど、国内だけではなく世界からも注目が集まる。
■部品確保に苦労
「おもしろレンタカー 野田本店」の駐車場に並ぶのは、往年の名車から最新車まで約50台。
ポルシェなどの外国車もあるが、人気の中心は日産スカイラインGT-R(BNR34)やトヨタ・スプリンタートレノ(AE86)などの国産スポーツカーの数々だ。
同社はフランチャイズ経営も合わせた6店を運営、計約90台を保有している。
全国でも数社しかないスポーツカーのレンタル業者の中でも、保有台数は最も多いという。
「車を愛していながら、家族の都合などで手放してしまう人を見てきた」。
同社代表の斉藤隆文さん(44)は、レンタカー事業立ち上げのきっかけをそう語る。
元々は輸入車を中心とした中古車販売会社として平成12年に創業したが、5年ほど前からスポーツカーのレンタルに参入した。
「気軽にスポーツカーの運転を楽しめる環境作りがしたい」。純粋な車への愛からアイデアが生まれた。
最も手がかかるのが“整備”。
発売から30年以上経っているスポーツカーもあり、メーカーが供給をやめた部品も珍しくない。
斉藤さんは「部品を保有する会社や人を独自のツテで探す作業から始まる」と、その大変さを語る。
「この手間は普通のレンタカー店ではできない大変な作業。自分たちだからできること」と自信をのぞかせる。
■「映画を見て」
スポーツカーの取り扱いを始めてすぐ、海外からの旅行者という意外な顧客層の注目を集めた。
特に20~30代の若い顧客が多いという。
「アニメ、ゲーム、映画などの影響で、日本車の知名度は想像以上に高い」と斉藤さんはその理由を分析する。
香港などの海外メディアにも取り上げられたほか、車は撮影用としても人気が高い。
取材に訪れたこの日も、オーストラリアから友人2人と日本旅行に訪れたというルーク・ケリーさん(23)が「ワイルドスピードシリーズ(日本車が多数登場する米映画)を見て、乗ってみたくなった」と、映画にも登場する名車を前に興奮気味に話していた。
現在、同社は海外からの利用者に対応するため、英語版のホームページを作成。
今後は各支店に英語のできるスタッフを常駐させていきたいとしている。
「横浜など、もっと借りやすい場所にどんどん支店を増やしたい」と斉藤さんの夢は広がる。
「日本のスポーツカー文化は世界に誇れる。世界の中でも日本でしか味わえない。
この楽しみをどんどん広げていきたい」。創業当初からの思いは、現在まで続き、世界に広がる。
Yahoo!ニュース(産経新聞) 2018/2/25(日) 7:55
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180224-00000052-san-l12
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Source: 新型車情報局