レクサスのSUVラインナップの中で最もコンパクトサイズなのがレクサス・NX。2014年7月の登場以来、安定した販売台数を記録するヒットモデルですが、2017年9月に初のマイナーチェンジを行いました。そのマイナーチェンジ後のモデルに試乗することができました。
インプレッションの前にNXのマイナーチェンジのポイントを紹介しましょう。
外観はフロントバンパーの形状を鋭く低重心な造形に変更。レクサスのアイコンであるスピンドルグリルにはレクサスSUVとしての個性を表現するため、LXやRXと共通のレイヤー状のデザインを採用しました。ヘッドライトは超小型LEDランプユニットを採用し、シャープかつスポーティな表情としています。
リアは新意匠のリアコンビネーションランプを採用。よりワイドさを強調する立体的な造形となり、流れるように点灯するLEDシーケンシャルターンシグナルで先進性を表情しています。装着される18インチホイールは躍動感のあるデザインに変更。同時に電着塗装によるブロンズカラーの個性的なホイールをバージョンLに設定しました。
インテリアは、ナビのディスプレイを従来の7インチから10.3インチに拡大。タッチパッドを大型化した新型のリモートタッチを採用し、操作性を向上させています。さらに内装色にリッチクリームとオーカーのほかFスポーツ専用色としてホワイトとフレアレッドを採用するとともに本アルミのオーナメントパネルを追加しました。
搭載されているパワートレインはNX300hにはシステム合計出力145kW(197ps)を発生する2.5L直列4気筒ガソリンエンジン+モーターのハイブリッドシステムを搭載。一方従来のNX200tから名称がNX300へと変更されたモデルには最高出力175kW(238ps)を発生する2L直列4気筒ターボ+6速ATが搭載されます。
両モデルともに駆動方式はFFとAWD(全輪駆動)が用意されJC08モード燃費はNX300が12.4〜13.0km/L。NX300hと19.8〜21.0km/Lを実現しています。
また、先進の運転支援システムは歩行者検知機能付衝突回避支援タイプのプリクラッシュセーフティをはじめ、高速道路で前車を追従した走行が可能な全車速追従機能付レーダークルーズコントロール。そして先行車や対向車を遮光し、ハイビームを照射するアダプティブハイビームシステムなど4つの機能がセットとなったレクサスセーフティシステム+を全車標準装備し、安全性能を向上させています。
試乗したモデルはNX300Fスポーツです。今回のマイナーチェンジで、NXは足回りにチューニングを施し、車体のロール量やハンドル操作に対する応答性を向上。同時にショックアブソーバーを変更し、より快適な乗り心地を狙いました。試乗するとこのサスペンションのチューニングが見事に成功していることがよくわかります。
ドライバーの意のままにクルマが操れるようになっているにも関わらず、硬くなりすぎず乗っている人が全員安心できるシットリとした乗り味となっています。ドライバーに路面からのインフォメーションが正確に伝わるようになったため、操作の精度を上げられるようになりました。特にリアのタイヤの接地感の向上は特徴的です。そのドライバビリティとともに静粛性の向上も強く感じました。これはまさにレクサスの目指していたスポーティ&プレミアムな乗り味が今回のNXで表現できたと言えるでしょう。
全グレードにパワーバックドアを標準装備し、両手が塞がっている状態でもリアバンパー下に足を出し入れすることで開閉可能なハンズフリー機能を追加するなど利便性が高まったNXの車両本体価格はNX300 2WD車の466万円〜NX300hバージョンL AWD車の596万円となっています。
(萩原文博)
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