インプレッサと共通のプラットフォームを採用するスバルXVの雪道試乗を十和田湖から盛岡までの雪道で行いました。
東北の雪道は除雪さえされていれば、路面はフラットでさほどクロスカントリー4WD的な性能を必要ありません。スポーツカーのようにフロントにリップスポイラーが付いているなどすればキツいですが、普通にタクシーが走っているところを見ればわかるように、タイヤさえスタッドレスにしておけば走ることは可能です。
しかし、除雪車で除雪された車道と雪が積もった歩道との段差などは意外なほどあり、路地に入る際などはそれなりに大きな段差を越えなくてはならない事態も多いものです。
そうしたときに頼りになるのがXVの200mmという地上高です。降雪地域では意外なほどに地上高は大切な数値となるのです。では都会では地上高は不要でしょうか? もちろん普段は高い地上高がなくても問題はありませんが、今年の大雪の際の都内の様子を見てみるとひどいものでした。
東京の住宅街ではきちんと雪かきが行われてない場所も多く、深いわだちとなっているところも多数存在していました。また都内は雪かきをしても雪を捨てる場所がなく、道路脇にたまった雪を溶かそうと道路中央に戻したりすることもよく行われます。こうした行為によってクルマのアンダーカバーを破損することも数多く起きています。やはり雪が降った時点で、地上高が高いことは有利なことになるのです。
また、XVにはXモードという走行モードが用意されています。これは空転しそうなタイヤにブレーキを掛けて空転を防止しトラクションを確保する機構で、凍り付いた上り坂などで威力を発揮します。
さらに下り坂では速度をコントロールするヒルディセントコントロールが働き、ブレーキ操作なしで速度を一定に調整、ステアリング操作に集中できるようになっています。雪の坂道はもちろん、林道などでも威力を発揮する装置です。Xモードもやはりいざというときには非常に頼りになる装置で、走りに余裕を生む大きな要素となります。
(文:諸星 陽一/写真:前田 惠介)
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