「JAPANキャンピングカーショー」の常連になりつつある日産自動車。昨年に引き続き、今年も「NV350キャラバン リチウムイオンバッテリー搭載グランピングカー」が出展されていました。
同モデルは、日産リーフなどで培った電池技術をキャンピングカーに必要な電化製品(家電)を動かすために使う、というコンセプトが掲げられています。昨年までの仕様と大きく違うのは、12kWの大容量リチウムイオンバッテリーを8kWに変更した点。
8kWでも2泊3日の程度の車中泊で必要なエアコンや電子レンジなどの電化製品(家電)の電力は十分にまかなえるそうで、さらに、リチウムイオンバッテリーの配置を従来(12kW仕様)の運転席後方に縦向き配置から、8kW仕様は1列目後方に横向きに配置し直されています。また、コスト面でも12kWよりも8kWの方が有利になるのは間違いなさそうです。
これにより、左右の重量バランスや操縦安定性などの最適化が図られたそうですが、リチウムイオンバッテリーがよりコンパクトになったことで、ダイネット部の自由度も増したと思われます。
機能面では、新たに「使いながら充電モード」を用意。2系統あるAC100Vの1系統を活かしながら、残りの電力でバッテリーへの充電が可能になり、使い勝手を向上させています。
同モデルは、日産がキャンピングビルダーにベース車を提供し、キャンピングカーとして発売するのは各ビルダーになります。「JAPANキャンピングカーショー」で、共同でブースを構えていたのが、日産キャンピングカーの日産ピーズフィールドクラフト。第1弾が同社から発売されるそうです。
日産ピーズフィールドクラフトにより初公開された市販仕様は、畑中一夫社長によると、今年の秋くらいまでには発売する予定とのことです。エアコンやLEDライト、IH調理器、電子レンジ&冷蔵庫、TVなどを備え「ディーゼルエンジン+4WD」という最高価格帯の仕様で1000万円くらいの価格になるそう。
バンコンで1000万円級と最上級クラスになりますが、ガソリン+2WDであればもっと価格は下がるそうで、キャンピングカーについて回る電池(電気)まわりの不安は、充電できる状態であれば解決できることになります。
なお、リチウムイオンバッテリーは、普通充電を使い6時間程度で満充電になるそうで、急速充電には対応しません。
(文/写真 塚田勝弘)
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Source: clicccar.comクリッカー