1月12日(金)〜14日(日)に開催された「東京オートサロン2018」。初日に日本初のコレクタブルカーオークション「東京オートサロン・オークション with BH Auction」が開催れました。
その開催前に、オークションを指揮する株式会社BHJのパートナーであるカーディーラー「BINGO SPORTS(ビンゴスポーツ)」から、同社が正規輸入しているスーパーカーメーカー・パガーニ社のニューモデルの日本初公開と、アジア初のパガーニ正規ディーラーのオープンの発表が行われました。
発表の場には、パガーニ社の代表であるオラチオ・パガーニ氏とBHJ株式会社とビンゴスポーツ、そして「パガーニ・ジャパン」代表CEO・武井真司氏が登場。
2人の前に黒いベールが掛けられた1台のクルマ。
ベールから出てきたのは、日本初公開となる「ウアイラ・ロードスター」です。
パガーニ社が「ゾンダ」の後継モデルとして2011年にウアイラを発表し、クーペモデルを100台限定生産しました。いくつかの特別モデルを経て、2016年にハイパフォーマンスモデルの「ウアイラBC」(TWSブースにて展示)を20台限定生産し、瞬く間に完売(20台全てを納車するには3〜4年かかる)。
そして今回発表されたウアイラ・ロードスターは、BCを超えるモデルとなります。
クーペとロードスターを比較すると、多くの車種ではロードスター仕様がやや重量が増します。しかしこのウアイラ・ロードスターは1280kgと、クーペより70kgも軽量となっています(最軽量はウアイラBCの1210kg)。これは、ゾンダの限定モデルから採用された「カーボン・チタニウム」で軽量かつ高剛性を実現しています。
駆動系は、AMGが専用開発した6.0L V12ツインターボエンジンが760馬力&1100Nmのトルクを発生、トランスミッションはレースで実績を持つXトラック製7速AMTを搭載しています。
価格は約3億円(昨年のジュネーブショー発表時)。生産台数は100台ですが、既に完売しているようです。パガーニは2016年に新工場をオープンしましたが、少数生産なのは変わらず、2010年に「生産終了」しているゾンダのワンオフモデルがまだ製作中(らしい)のでオーナーは気長に待つ必要があります。
今回展示された個体は、1月14日から永田町にオープンした「パガーニ・東京ショールーム」にて展示されています。
登壇に立ったパガーニ氏は「ウアイラ」シリーズの販売が好調であること、「(パガーニ・ゾンダの誕生から)20周年という記念すべき年に自分の夢だった日本での新車発表ができて良かった。」と述べました。
次に「パガーニを買った顧客は、再びパガーニに帰ってくる。」と述べました。パガーニのクルマを購入する過程で、顧客は頻繁にパガーニ氏の元を訪れ、同氏とコミュニケーション取りながら仕様を決めていきます。しかし、100%顧客のリクエストが反映されるのではなく、パガーニのファミリー(同氏はオーナーをそう呼ぶ)になる顧客と向き合い、表面には出ない「真に求めているもの」を感じ取りデザインします。
なので元々描いていた完成像とは異なるクルマが仕上がるが、満足度はとても高いとのこと。さらに、パガーニオーナーは新車が出ると新たにワンオフモデルを注文したり、クルマがアクシデントで破損しても時間と金を惜しまずパガーニに修復を依頼することが多いのです。
最後に「パガーニは家族経営で始まり、現在も、これからも妻と息子とともに歩み続けていく」と述べました。
オラチオ・パガーニ氏は、これからも少年時代から尊敬してやまない奇才レオナルド・ダ・ヴィンチの「芸術と科学は互いに手を取り合って共に歩んでいける」言葉を胸に、素晴らしい作品(クルマ)を生み出していくでしょう。
(栗原 淳)
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Source: clicccar.comクリッカー