スペインのパーツメーカー”Puig(プーチ)”がCBR1000RR/SP/SP2(2017~)用のウイングをリリースした。雰囲気パーツではなく、その効果も実証されているのだ。
簡単に後付けできるお手軽ウイングレット
モトGPで大流行したウイングレット。大パワーによるフロントリフトを抑えるのが目的で、トラクションコントールでパワーカットするよりも効果的ということから、各メーカーがこぞって採用したと思われる。しかし、鋭利な形状の危険性が懸念され2017年シーズン限りで使用禁止となったのは記憶に新しいところだ。一方、禁止になったとは言えダウンフォースの効果は手放せないもので、現在はほとんどウイングと言えるカウル一体型のエアロフォルムがモトGPでは使用されており、その影響はカスタムパーツにも波及してきているのだ。
レプソルホンダチームの公式スポンサーであり、SBKでカワサキレーシングチームのテクニカルパートナーに名を連ねるスペインのPuig(プーチ)は、本国でZX-10R&CBR1000RRシリーズ用のウイングレット「Side Spoiler “Downforce”(サイドスポイラーダウンフォース)」をリリース。Puigは外装パーツを得意とするメーカーで、風洞施設を使ってスクリーンなどを開発しており、このサイドスポイラーダウンフォースもその効果を実証済み。データも開示されており、300km/hで8.3 Kg/fのダウンフォースが得られるとされている。
メーカー純正パーツや標準装備も
2017年のミラノショーでアプリリアがRSV4のレーシングキット車両を出品し、モトGPマシンと同形状のダクトウイングを装着していた。それが、2018年4月に、RSV4 RFリミテッドエディションとして北米でリリースされている。Puigのサイドダウンフォーススポイラーとは異なり、モトGPの新レギュレーションに適合したダクトウイング形状となるが、ここまで大型のダウンフォース発生装備はの採用は、市販車では初の試みと言えるだろう。また、2017年にインドネシアで発表されたGSX-R150では、純正オプションパーツにウイングレットが用意されていた例もある。そして、2018年11月上旬のミラノショーで登場が見込まれるドゥカティのパニガーレV4Rでもダウンフォース対策が施されている可能性もあり、そちらも注目だ。
ニュース提供:Puig(プーチ)
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Source: WEBヤングマシン