「あおり運転はあおられる方にも原因がある」という記事を書いたら、予想通り様々な反発意見が出てきた。全て想定していた内容だし、よく読んで頂ければ記事に盛り込んであるのだけれど、昨今の人は読解能力の問題なのか理解出来ないようだ。良い機会なので「あおり運転はあおられる方に原因がある」理由をもう少し解りやすく説明しよう。
目次
・制限速度を守っているのだからいい
こういった意見はよく聞く。また「自分は運転しないから関係ない」という人もいるかもしれない。そういった人は友人や上司やタクシーやバスに乗った時も速度違反に対し忠告しているのか? 本当に守ろうとすれば、安全確保のため制限速度の改訂が必要。私のように制限速度をビタ1km/hも超えないドライバーの意見なら真摯に耳を傾ける。
・あおるヤツがすべて悪い
その通りだと私も文末に書いている。ただ皆さん外出の際にカギは掛けないのだろうか? 深夜人気の無い道を女性一人で歩かせるだろうか? もし「犯罪者が悪い」だけで無事に暮らせれば良いけれど、やはり自分の安全は自分で確保しなければならないと思う。「あおり運転する輩を犯罪者だと考え自己防衛しましょう」というのが私の考え方だ。
・いじめはいじめられる側に原因があるってのと同じ
私は教育の専門ではないけれど多感な子供が多い公立中学のPTA会長を2年間務めた。そこで知ったことは、いじめの場合、複雑な事情があること。後続車のジャマをしなければいいだけのシンプルな事象と全く違う。参考までに書いておくと、いじめの原因は学校関係者と、当事者と関連ある全ての保護者だと私は考える。
・あおり運転を肯定するな
もう一度記事を読んで頂きたい。どこにもあおり運転の肯定などない。肯定というのは「鍵が掛かっていなければ泥棒に入れ」とか「夜道を女性が歩いていれば襲っていい」。「カバンがあったら持って行きましょう」ということ。あおり運転は危険だし、そいつを呼び込む運転はしないようにしましょうと啓発しているだけ。あおり運転は危険である。
・ゆっくり走ることに何の問題があるのか?
免許を持ってない人なら仕方ないが、持っているなら道交法の基本理念を再チェックして欲しい。そこには「交通の安全と円滑な流れ」と明記してある。日本語が怪しい人に説明すれば「安全」と「円滑な流れ」は同列。流れを阻害するペースで走ることは道交法の理念に反する。だからこそ免許取得には円滑に走れる技量が要求されます。
・大型トラックのことが嫌いなだけだろう
私は大型免許もけん引免許も持っており、普通のジャーナリストより詳しいつもりだ。後続車に20km/h遅い速度をガマンしろというなら(大型車は制限80km/h。普通車100km/h)、自分も追い越し時間が掛かる3km/hくらいまでの速度差はガマンして欲しい。下り坂や、後続車が居ない時などタイミングをキチンと考えて追い越しすればいい。
・優しさとか譲り合いの精神が全く無いのか?
同じ言葉を遅いのに後続車に対する配慮をしないドライバーにお返ししたい。みんながストレスのない道路環境を作るべきだと思う。なかには「道路が狭く譲る場所も無い」という人もいるけれど、5分も走れば必ずコンビニや駐車場やバス亭や路肩の広い場所がある。そこに避けることも出来ないほど技量が無い人は、もう一度教習所に行って欲しい。
といったあたりが反発意見の代表だと思う。嬉しかったのは支持して頂いた意見の方が圧倒的に多かったこと。外出するときにカギを掛けるのと同じく、あおり運転を招くような自分勝手な運転は考えて欲しい。
(国沢光宏)
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Source: clicccar.comクリッカー