国内はもちろん海外でもSUVの人気が高くなっています。高めの車高による見晴しの良さや、広い室内、そして悪路への対応力など、実用性の高さが人気の理由に挙げられます。それに加えて、SUVは見栄えが良いのもポイントです。
数多くのメーカーが手掛けるSUV。もちろん、ホンダも例に漏れません。なかでも13年に発売した「ヴェゼル」はライバルを圧倒する空間効率を誇り、現在でも高い人気を集めていますが、その人気の裏で2016年に国内販売を終えたSUVがありました。それが「CR-V」です。
しかし、「CR-V」は北米や中国を中心とするグローバル市場では販売が継続され、16年にはSUV世界販売1位(ホンダ調べ)を達成したといいます。ただ、当時は日本でのSUV市場がここまで成長することが予想できず、また「ヴェゼル」が「CR-V」の役割を担えると考えられていました。
それから2年。「CR-V」は18年8月に日本市場への復活を果たしました。ただ、復活までの道のりは決して簡単ではなかったと言います。
2年ぶりに国内での販売が復活した新型「CR-V」。「ヴェゼル」の企画時点からインドネシアやタイなどのアジア市場における多人数乗車の文化を受けて、3列シートを用意するという構想があったと言います。日本でも大人数が乗れるクルマは欲しいけど、ミニバンは嫌という声もあり、3列目シートを備えたSUVのニーズは高かったそうです。
ただ、日本で戦うためには3列目シートだけでなく、ダイナミクスやハイブリッドなどの熟成に時間が掛かったとのこと。欧州にクルマを持ち込み、ワンモーション・コントロールをコンセプトに減速から旋回そして加速への一連の動きの一体感が煮詰められました。
新型「CR-V」のパワートレーンは2種類(ターボとハイブリッド)あり、3列目シートは1.5Lターボ車のみ選べます。3列目シートへの乗り込みはもちろん、2列目シートには最大150mmのスライド機構が備わっているため、乗員の空間を細かく調整できます。
また、「CR-V」で初のハイブリッドには4WDを設定。電気モーターの応答性の早さと制御性の高さと組み合わせることで、積雪路の交差点での右折といった場面でさえドライ路面と変わらない感覚で走れるとのこと。さらに、加速時にドライバーが感じる違和感を減らすためのアクティブサウンドコントロールも搭載されます。
世界での2年間に渡る修行期間を経て、日本市場へ帰ってきた新型「CR-V」。まだまだ加熱するSUV市場において存在感を示せるかに注目です。
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(今 総一郎)
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Source: clicccar.comクリッカー