2018年6月26日に発売された新型トヨタ・クラウン。販売開始から1カ月の時点で約3万台を受注。月販販売目標台数(4500台)の約7倍と好調なスタートを切りました。
1カ月の受注状況を先代クラウンと比較すると。2012年12月に販売開始した先代クラウンアスリート/ロイヤルが約2万5000台、2013年9月に販売開始したクラウンマジェスタが約2800台、合計で約2万7800台だったことから見ても、勢いはまったく弱まっておらず、セダンの販売不振もクラウンにとってはまったく関係なし!ということのようです。
新型クラウンが販売好調である一方で、国産ミドルセダンの中古車相場はやや波乱含みとなっています。下の表組は国産ミドルセダンの中古車相場の動きをまとめたものです。
大幅な値落ちを示す車種があるなかで、生産終了が囁かれているマークXをはじめ、大幅な改良が加えられたアテンザセダン、さらにフーガのハイブリッド車が値上がりしています。そのなかでもマークXは小幅な上げ下げを繰り返しており、今後さらなる値上がりする可能性が高いと考えられます。
それでは、国産ミドルセダンで平均価格の値落ち幅が大きく、今狙い目の車種ベスト5を紹介しましょう。
まず第1位は中古車の流通台数が1433台と国産ミドルセダンの中で圧倒的なシェアを誇っているクラウンアスリート。そして545台のクラウンロイヤルです。アスリートの平均価格は3カ月が328万円。今月が304万円。ロイヤルは3カ月前が273万円、今月が249万円とともに24万円の値落ち幅を記録しています。
狙い目のグレードはアスリートが流通台数の豊富な2.5ハイブリッドG、2.5ハイブリッドSです。ただし、限定車で発売されたピンククラウンは値上がりしているので要注意です。一方のロイヤルもガソリン車、ハイブリッド車ともに値落ちしていますので、流通台数の多くじっくり選べる2.5ハイブリッドや2.5ハイブリッドGがオススメです。
第1位が2車種ありましたので、続く第3位は流通台数が183台のレクサスGSのガソリンモデルです。平均価格は3カ月前が290万円。今月が270万円で20万円の値落ちとなっています。GSのガソリンモデルの中古車は80%以上が2012〜2013年式の初期モデルが中心となっているのが特徴です。
狙い目のグレードは値落ち幅が大きくなっているGS250 バージョンLとGS250 Fスポーツです。新車では排気量が大きいほうが価格は高くなりますが、中古車では燃費性能が悪く、税金の高い大排気量が嫌われる傾向が強いです。GSのガソリンモデルはすでに平均価格は2.5L車より3.5L車のほうが安くなっています。そんな中、これまで高値安定傾向だった2.5L車が値落ちしているので、狙い目といえます。
4位は値落ち額18万円で日産フーガのガソリンモデルとティアナがランクイン。フーガは3カ月前が181万円、今月が163万円。ティアナは3カ月前が205万円、今月が187万円です。元々はフーガの方が高額車でしたが、2009年とモデルライフが長いため、平均価格は逆転しています。
フーガもレクサスGSと同様にモデル初期の2009〜2012年式に中古車の約68%が集中しています。フーガもレクサスGSと同様に排気量の大きな3.7L車のほうが2.5L車より平均価格は安くなっています。フーガでは250シリーズが横這いになっているのに対して3.7L車はどのグレードも大幅な値落ちを記録。370GTや370GTタイプSがオススメのグレードです。
ティアナはどの年式よる偏りが少ないですが、値落ちが大きいのは2014〜2015年の初期モデル。なかでも最上級グレードXVの値落ち幅が大きくなっています。国産ミドルセダンのなかで1強と呼べるクラウンのフルモデルチェンジによって中古車相場は活発な動きとなっています。
(萩原文博)
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Source: clicccar.comクリッカー