6月17日(日)、トヨタ自動車のショールーム「MEGA WEB」にて世界3大レースの一つ「ル・マン24時間レース」のパブリックビューイング2日目が開催され、集まった300名以上のモータースポーツファンがトヨタの初優勝を祝福しました。
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初優勝への期待からか前日よりも来場者数増
前日の16日(土)同様、会場には19時の開場前よりも前に、多くのモータースポーツファンが来場。何人かにお話を伺ったのですが、レースが2台のトヨタTS050ハイブリッドが大量リードを築いていても「レースは最後までわからない」と気を引き締められている様子。とはいえ、トヨタ悲願の初優勝の瞬間を見たくてウズウズされているようでした。開場すると、スタッフがキャップとフラッグなどの応援グッズを配布。
その中には、TOYOTA GAZOO Racingという文字や車両のイラストが描かれた小さなデコレーションテープもありました。
トヨタの2台に不運が襲う!?会場からは悲鳴が!
会場は用意された180席がすぐに埋まり、さらに椅子を追加。それでも足りずに立ち見が出るほど。関係者の話によると300人はいらっしゃっているのでは?とのことです。
トークイベントの開始は20時30分から。着席された来場者は、応援グッズを身に着け準備万端。
しかしイベント開始を前にして、トヨタの2台に次々とトラブルが起こります。まず8号車が中嶋一貴選手へ最後のドライバーチェンジをする際、ジャッキが上がった状態でフロントタイヤが空転。これがペナルティにあたるのではないか? という実況の声に会場は静まり返ります。さらに残り1時間37分のところで、今後は2番手を走行していた7号車が突如スローダウンして走行する映像が映し出され、会場からは悲鳴に似た声が。誰もが2年前の悪夢が頭をよぎります。しかし8号車はコース途中からスピードが戻り一安心。ピットに入り給油すると、また何事もなかったかのように走り出しました。
その中、MCの今井優杏さんが登場。レーシングドライバーの木下隆之選手と、昨年ル・マン24時間を走った国本雄資選手、そしてJ SPORTSのレース中継で解説を務める福山英朗さんをお呼びすると、客席からは割れんばかりの拍手が沸き起こります。
ですが木下さんは「それはいいから、今大変なことになっているから、まずは中継を見ましょう」と着席を促して、トークショーは慌ただしくスタート。 その直後、国本雄資さんのスマホに現地にいる脇阪寿一からLINEで「ガソリンが足りなくなってしまいそうだったから、念の為スロー走行をした」という一報が届くと、場内に安堵の空気が漂います。テレビにはない最新情報が届いたりするのも、パブリックビューイングの魅力の一つです。 その後は、ル・マンを走行した時の思い出話を中心に、トークは盛り上がります。そしてゴールに近づくにつれ、話の内容は今年のトヨタ陣営に話題が移ります。福山さんから「今年のトヨタは負けず嫌いの技術屋の意地を感じます。ポルシェがいても、アウディがいても勝ったのではないでしょうか?」と話をされると、木下さんも同調。「今年は勝てる、ライバルもいないと言われていました。その中で守りではなく、攻めの姿勢を貫いたことが素晴らしいです」との返事に、多くの方が頷かれていました。
遂に来た瞬間!会場内は割れんばかりの拍手
そして迎えたゴールの瞬間。入場時に手渡された旗が振られたほか、有志が配った紙テープや紙吹雪が会場を覆います。今井さんの「みなさん、ついにトヨタはやりました!」というと、今度は割れんばかりの拍手が沸き起こり、まさに祝福ムード一色に。演者の皆さんも拍手でトヨタの健闘を讃えます。 そして登場したのは、ノンアルコールのシャンパン。スタッフが来場者ひとりに手渡ししていました。そして関係者にも。
全員に渡ると、国本選手の「トヨタ優勝おめでとう!乾杯」の音頭で乾杯。スタッフの人たちも訪れた記者達も乾杯して、トヨタの初優勝、そして日本人ドライバーによる日本車ル・マン初制覇を喜びました。
10月、日本でトヨタTS050ハイブリッドの勇姿が見られる!
イベントの最後には、富士スピードウェイのイメージガール「クレインズ」の進行のもと、オリジナルグッズや10月に行われる「富士6時間レース」の特別招待券などがプレゼントされる抽選会が開催。ちなみに特別招待券は1名分だけでペアチケットではないとのことです。今井さんから「ペアで行かれるのでしたら、あと1枚はちゃんと買ってください」との言葉に会場からは笑いの声が。
そして最後は万歳三唱でパブリックビューイングは幕を閉じました。 大いに盛り上がりましたMEGAWEBでのパブリックビューイング。同所では6月14日(木)〜9月30日(日)まで「トヨタ ル・マン24h 挑戦の軌跡」と題した特別展を開催。90C-VやTS010、Supra GT-LMといった、過去ル・マンを駆け抜けたマシン達が展示されます。
そしてル・マンを制したトヨタTS050ハイブリッドは10月に凱旋帰国! 10月12日〜14日に、富士スピードウェイにて行われる「2018-2019 FIA 世界耐久選手権 第4戦 富士6時間耐久レース」で走ります。トヨタのホームコースといえる富士スピードウェイで、トヨタTS050ハイブリッドの有志を見に行ってはいかがでしょうか。
(栗原祥光)
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Source: clicccar.comクリッカー