バイクが誰でも乗れる乗り物ではない理由の一つに、免許制度があります。しかし、125ccのAT(AT小型限定普通二輪)のみ免許が少しだけ取りやすくなるんです。一体どのように変わったんでしょうか?
改定が発表されたのは125ATの教習期間についての道交法。今まで最短で3日かかった技能教習を2日間に短縮することになったんです。
学科教習を合わせても2日の間に全ての教習を終えられるので週末の土日休みなどを利用して取る人を増やそうという考えです。
2日間に短縮できたのは単純に一日の教習時限数の上限を引き上げたため。なので教習内容や時間などは変わっていません。
短縮されたのは教習期間なので、卒業検定の時間は入っていません。なので週末で教習を終わらせて、次の週の休みで卒検を受けるという流れ。
教習所によっては教習が終わったらそのまま卒検が受けられるところもあるかもしれませんが、あったとしてもそこまで多くはないでしょう。
もっと多くの人にライダーになって欲しい!というのはもちろんですが、正直MotoBeはこれでめちゃくちゃ取得人数がアップするとは思えません…。
土日行くだけで全てが完結するなら話は別ですが、教習が2日間、卒検で1日、その後免許センターで書き換えしなければいけないので超急いで取ったとしても結局4日弱はかかるんですよね…。
それに、今まで3日だったのが2日に変更されたから行こう!という人がどれくらいいるんでしょうか?
僕が同じ立場だとしたら、正直「あんま変わんねーな」と思ってしまいます。結局免許取得人数を増やしたいのであればもっと革新的な改革がないと急に増えることはないんじゃないかと思います。
125AT免許を短期間で取ったとして、日本ではもちろん125ccまでのATスクーターしか運転できませんが、国際免許だとその括りはどうなるんでしょう? 府中運転免許試験所の国産免許担当の方に聞いていました。
結論から言うと海外では排気量もAT/MTも関係なく乗れます。
極論、日本で取っとけばアメリカで大型クラスのSS(スーパースポーツ)も乗れるんです。
日本のように小型自動二輪、普通自動二輪、大型自動二輪、それぞれAT/MTと細かく免許の括りが分かれているのは世界的に見ても珍しい制度。アメリカなんて取れば何でも運転できる二輪免許が今回と同じように超短期間で取れるくらいです。
「運転できんの?!よっしゃSS全開にしたろ!」と言ってそれで事故したとしても責任を取るのは自分。レンタルバイク屋でもありませんし、日本の免許制度でもありません。
「練習はご自分でどうぞ。何もかも自己責任なので」というのが海外なのでもしやってみよう!と思ってる方は練習することをオススメします。
今回の改定は7月頃の施行を予定しているそうです。
日本と海外の免許制度の違いに驚いた方も多いんじゃないでしょうか。でも、僕ら日本で生まれ育った側からすると「なんだよ面倒くせーな!」と思ってしまいますが、ちゃんと練習させてくれるだけありがたいのかもしれません。
正直微妙な感じもある改定ですが、これがきっかけで少しでもバイクに乗る人が増えてくれると嬉しいです。
(ライター:佐藤 快/Moto Be 20代にバイクのライフスタイルを提案するWEBマガジン)
【関連記事】
【夜ツーのススメ】夜の空港はブラッとツーリングに最適なスポットだった
カジュアルなバイク用リュック「KNOX ラックサック」を一ヶ月間ガチで手荒く使ってみた
【閉鎖寸前?】東京のライダーススポットになっている公園はどう思ってるのか聞いてみた
あわせて読みたい
Source: clicccar.comクリッカー