ここ数年と同様に、今年も素晴らしい好天に恵まれた2018年5月27日(日)、長野県にある軽井沢プリンスホテルのプリンススキー場駐車場で、マツダ・ロードスターが集結する「軽井沢ミーティング2018」が開催された。
午前8時のゲートオープンを目指し、早朝から軽井沢周辺では多くのマツダ・ロードスターがお互いに手を振りあって行き交う光景があちらこちらで見られた。ここ数年は、会場隣接の駐車場への入場制限もかけられ、抽選による当選者のみが駐車できるというシステムとなっている。
今回の参加種別としては、初代NAが353台、2代目NBが207台、3代目NCが153台。現行モデルのNDが204台。そしてND-RFが38台で、ロードスターは955台。ほかの車両も含めると987台となった。もちろん、軽井沢へ向かう高速上はもちろん、軽井沢周辺の駐車場にもロードスターにジャックされた感じだ。
マツダからは、山本修弘ロードスターアンバサダーを筆頭に、カスタマーサービス本部のスタッフ、そして、中山 雅主査をはじめとする開発商品本部などから総勢15名が参加。また、ロードスターの生みの親(初代から3代目までのロードスター開発主査)で、現在は山陽小野田市立山口東京理科大学工学部で教鞭をとる貴島孝雄教授も会場に駆け付けた。
会場では23軒のショップブースとともに、NAレストアプロジェクトのテントが登場。2017年12月13日にこのレストアサービスの受付を開始し、現在まさに1台目のレストア作業が進行しているということで、トークショーの第一部は、山本修弘アンバサダーと、そのレストアを担当するカスタマーサービス本部のスタッフが登壇。
1989年の発売当時を再現したトレッドパターンや側面デザインを採用し、乗り味についても当時を再現するブリヂストン製タイヤSF325、復刻ソフトトップ、復刻NARDI製ステアリングホイール、シフトノブをはじめとする、これまでに150に及ぶパーツが復刻パーツとしてよみがえったことに触れ、メーカー側からだけでは供給が止まっている部品の中から何を復刻しなければならないのかが見えてこない、ということで、ユーザーやロードスターを手掛けるショップからアドバイスを受けるという、あまり考えられない活動も行ってきたという。
そして今回会場テントには、復刻予定部品として純正アルミホイールも並べられた。当時の鋳造ではなくMAT製法で作られたこのホイール。4本で、当時のものよりも1Lのペットボトル分くらい軽量になるという。展示されていたものはまだ当時のモデルの表面のざらつきが再現されていないということで、もう少し手が加えられた状態で復刻予定だという。
ほかにもマットであったりさまざまな復刻パーツの苦労話が披露され、30年の時の変化を巻き戻すにはそうとうな忍耐と努力が必要なのだということを感じられるトークショーとなった。
また、現在、このレストアサービスでは、厳しい対象車の制約やレストアメニューの制限もあるが、まずは小さく始めたい(事業規模を大きくしたくない)ということでスタートした、ということで、今後少しずつその制限も外していきたいという意向を持っていることも伝えられた。
今回もステージには、謎の一台が登場。通常のNDとは少し異なる、タン内装に、ブラウンの幌。そしてホイールは通常のものよりも高輝度となっており、ミラーもボディ同色。さらにはフロントグラスの裏にカメラが装着されているという外観については多少の説明があったが、詳細は秘密ということで、これは何か? という質問には一切答えないということだった。もう間もなくその概要がわかるということだ。
トークショーの第2部は、中山主査ら現在の開発陣が登壇し、参加者からのさまざまな疑問に答えるということで、今回ここに並べられた謎の1台についての解説。そしてこれからのロードスターについても話はおよび「感にこだわる」というキーワードで締めくくられた。
また、会場には今回も、フィリピン、台湾、そしてオーストラリアといった海外のオーナーズクラブも参加。台湾のメンバーは会場内のショップでロードスターのパーツを大量購入をしており、まさに爆買い!
マツダ・ロードスターは1989年に生まれ、来年で誕生から30年となる。軽井沢ミーティングも、来年は30周年の記念イベントとなって、さらに盛り上がること間違いなしだろう!
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Source: clicccar.comクリッカー