激変を迎えている自動車業界。横文字ばかりの新しい方向へと目が向きがちですが、現在までの自動車メーカーを支えたのは、言うまでもないですが先人たちの努力です。
物流や輸送など実用として必要だった時代を過ぎ、自動車を趣味として楽しめる環境まで育ててくれたことを、感謝をしなくてはなりません。
だからいまこそ、ヘリテージに目を向ける必要があります。では、どうするか? 本当にそう感じてもらえる人にとっては、世間に流通している二次情報はすでにチェック済みのことと思います。もっと、どこにも載っていない当事者からでしか語られない情報がほしい、そう感じて当然だと思います、
とはいっても、いちクルマファンが、かつて活躍したキーマンの方々から直接お話を聞ける機会など、まずないこと。
そこを橋渡ししてくれる団体が存在します。それが「クルマ塾」です。自動車雑誌出版社のボードメンバーを務めた方や、モータージャーナリストの面々が中心となって設立された非営利団体で、長らく過ごしたメディア側の立場に一区切りをつけたいまこそ、恩返しのために、自動車メーカーの往年のエンジニアと、ファンとをつなぐ場を設けてくれたのです。
その第一回はマツダ編として「レジェンドに学ぶ ものづくりの真髄」と題され、3月16日にマツダR&Dセンター横浜にて開催されました。
登場していただいたのは、(写真左から)90年代前半までマツダデザインを統率した福田成徳さん、ロータリーを世界へと普及させるため尽力した小早川隆治さん。そしてMr.ロードスター・貴島孝雄さんという、きら星のようなエンジニア&デザイナーのお歴々です。
それぞれ現役のマツダマンを退いて年数は経ってはいますが、顔を合わせればすぐに現役時代の空気に戻るのが、観ていても感じました。、現在は皆さん住まいも離れていますが、このためだけに横浜に集まっていただきました。
モデレーターとして登場したのが、モータージャーナリスト・山口京一さん。それを紅一点・吉田由美さんがサポートします。講演者もレジェンドですが、迎える側もレジェンド。おたがいリスペストしながら進められたトークセッションは、おそらく進行係の制止がなければエンドレスで続いてしまうほど、中身ぎっしりの3時間でした。このためだけのオリジナルのスライドを持ち寄り、これもまた見どころ満載でした。
イベントは入場無料。これは、手弁当での運営と、各動車メーカーにも協力いただきながら実現できた賜物です。
じゅうぶんな告知がないので不安ななかの船出でしたが、ふたを開けてみるとおよそ200名というほんとうにたくさんのお客様に集まっていただくことができたようです。
くわしい講演の模様は、わかりやすくまとめた動画ともに、7回の連載としてお届けしますのでぜひお楽しみください。
(Kaizee)
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Source: clicccar.comクリッカー