新車と同じように中古車も3月が最も販売台数が多くなるタイミングです。一般社団法人日本自動車販売協会連合会の中古車登録台数データを見てみると、2017年3月の登録台数は50万3327台で、1年分の13%にあたる台数が3月の1カ月で登録されていました。
果たして、新車同様に中古車もこの大需要期の3月に購入したほうが良いのでしょうか。
新車は車両本体価格が決まっているため、値引き額が大きくなる3月は買い時!ということができます。一方の中古車は定価がないため、需要と供給のバランスで価格が決まるという特徴があります。最近は以前ほどではなくなったとはいえ、3月は新入社員や新卒需要によって、中古車の価格を決めるオークション相場が少し高くなる傾向があります。したがって3月にオークションで購入するのは割高となってしまいます。
中古車は一物一価と言われて、同じ物件はほかにはない商品なので、自分がほしいものを見つけたときが買い時というのは間違いないです。しかし、多くの人が積極的に中古車を購入する3月は中古車相場を決める需要と供給のバランスが崩れて、価格が上昇しやすいので、買いのタイミングとは言い切れません。
仕事の都合や突然の事故などによって中古車の購入を3月中にしなければならないという人は別ですが、そうでない人は3月中に目星を付けて、4月もしくは相場が動く5月のゴールデンウィーク明けに購入したほうがベターと言えるでしょう。
しかし、3月以降に購入する場合、注意しなければならないポイントがあります。それは大需要期によって中古車の流通台数が減少してしまうことです。
一般的に中古車販売店は3月の大需要期に向けて、年明けから買取やオークションで仕入れを強化して在庫を増やしています。それは3月の需要期になるとオークション相場も上昇しまうため、販売店の利益が減ってしまうからです。
販売店はクルマが最も売れる3月に需要期に向けて在庫を増やし、ユーザーはその豊富な在庫の中から自分の気に入ったクルマを購入していきますので、需要期が終わった後の中古車市場は条件の揃った良い物件は残っていないという可能性が高くなります。
自分の条件にピッタリ合ったクルマにこだわるのか。それとも少しでも安くクルマを手に入れたい!というユーザーのこだわるポイントによって中古車の購入するタイミングは変わるということは言えるのではないでしょうか。
(萩原文博)
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Source: clicccar.comクリッカー