F1 2018年シーズンのプレシーズンテストが、いよいよ始まりましたね!
テストに向けて、ぞくぞくと発表されたNEWマシン達。今シーズンはドライバー頭部保護のためのハロシステムの取り付け義務や、シャークフィン後端の切り落とし、Tウイングの消滅と変更点がたくさんあり、F1マシンはその姿を大きく変えることとなりました。
「一体新しいF1マシンはどうなっているの!?詳しく知りたい!」と思っている方におススメなのが、3月2日(金)に発売された「F1速報2018年NEWマシン情報号」です。
■2018オールNEWマシンプロフィール&ディテールCHECK!
今号ではNEWマシンのプロフィール&ディテールを全チーム分、あますことなく掲載! マシン細部の写真はもちろん、昨シーズンのマシンとの比較写真もあるので、どこが変わったのか見比べることができます。そしてマシン解説や、F1メカニズムの第一人者である津川哲夫さんの「NEWマシンチェック」コーナー、チーム事のテスト結果(1回目)、ドライバーのコメントと読み応えもあります。
ここはマシンについて…と思ったのですが、私が気になったのはドライバーのコメント(テスト中の真剣な表情の写真も素敵だったなぁ)! 今回は、気になる3チームのコメントを少しだけ紹介しますね。
昨シーズン見事復活を遂げたフェラーリは、シーズン序盤にまさかの自滅でタイトル争いから脱落。今年こそ11年振りの王座奪還を目指します。
そんなフェラーリになくてはならないドライバー、アイスマンことキミ・ライコネンが彼らしい言葉でNEWマシンについて語っていました。
「マシンのファーストインプレッションは『OK』だったよ。もちろん、マシンの善し悪しを判断するにはまだ早すぎるし、特に今日のコンディションでは正確な評価は難しい。F1のタイヤは気温8℃でグリップするようには作られていないし、誰もが熱を入れてグリップを維持するのに苦労していたと思う。ハロは今までの普段の走行と何も変わらないし、何の問題もなかったよ。昨年の段階からテストを重ねてきたし、今年のマシンは良いかたちで導入されていると思う」
全10チームの中で今シーズンの活躍が楽しみなのが、ルノー。最多周回数タイの105周を周回し、タイムもトップ3に迫る順調なスタートをきりました。ドライバーのニコ・ヒュルケンベルグは、この状況にとても満足しているようです。
「昨年の初日と比べればとてもポジティブな走り出しだったね。ものすごく大きく前進していると思う。すべてが調和していて正しいと感じられたし、最初から気持ち良く走ることができた。できるだけ走行距離を稼ぐことが今日の目的だったし、それが果たせたのはとても良かった。ハロは正直なところ、視界にまったく問題なかったし何の邪魔にもならなかった。まぁハロ自体は嫌いだけど(苦笑)、そんなにネガティブには感じていないよ」
ホンダからルノー製パワーユニットへスイッチしたマクラーレンは、フェルナンド・アロンソがテスト6周目の最終コーナーで突然右リヤタイヤが外れてスピンオフ。シーズン開幕前の大事なテストでトラブルとはさぞやご立腹だろうと思っていたのですが、本誌によるとそんな状況下でもアロンソは笑顔が絶えなかったのだそうです。
「マシンは良い感じで走ってくれているし、パワーユニットも問題ない。ルノーとはかつて一緒に仕事をしていたから、ガレージの80%は知っている顔だったしね。走るたびに彼らと話し合ってドライバビリティを改善したり、とてもスムーズに進んだ。ホイールナットが外れたのはとても小さなトラブルだけど、マシンがグラベルに突っ込んで見た目は派手だし、メディアのみんなには良かったんじゃないかな(笑)。もともと午前中はマシンのセッティングを大きく変えるためにそれほど走らない予定だったし、トラブルの影響はほとんどなかったよ。風洞の実験値や僕たちの想定どおりの結果を示してくれたし、すべてはきちんと機能してくれている。まずまずのスタートを切ることができたよ」
■ホンダF1テクニカルディレクター田辺豊治独占インタビュー
特集ページでは、ホンダF1第2期、第3期を戦い昨年インディ500優勝も射止めた、ホンダF1テクニカルディレクター田辺豊治さんの独占インタビューを掲載。
3ページに渡るロングインタビューで特に興味深かったのは、インディとF1の違いについてでした。
「インディカーはシャシーが全部一緒なんです。違うのはチーム。今年からエアロキットが共通になるんですが、これまではシボレーとホンダのエアロがあったりはしましたが、それでも勝てるチームというのは変わらないんです。いつも決まったチームが勝つわけで、チームが大切。チームもそうですし、ドライバーもそうですし、組み合わせで、それすべてが噛み合ったときに、チャンピオン獲れたりする。第2期の頃はドライバー、チーム、エンジン、すべてが噛み合った。噛み合うように組み合わせるように、裏で動いていた人もいました。表に出ていったエンジニアやドライバーは、それを噛み合わせるようにすごく努力した。それで噛み合って勝った。今回もそんなに簡単に勝てるとは思ってないんですけど、ホンダの看板背負ってやるからには勝ちたいと思っています。その歯車がどうやって噛み合っていくかというのは、不安な部分でもありますし、噛み合わせていかなきゃいけない部分でもあると思います」
しかし田辺さんは、F1の歯車を噛み合わせるのは「容易ではない」と言います。
「F1は技術のレベルも高いので、ちょっとしたことが歯車を狂わせちゃう。インディもエンジンは12年から使っていますので、かなり成熟してきている。そういう意味で、佐藤琢磨選手のインディ500優勝も、チームとドライバーとエアロキットとエンジン、歯車が完全に噛み合っていけた。F1はすべてが、微妙に調整が必要で、それがなかなか合わないんじゃないかと見ています」
この他にも田辺さんの経歴や、テクニカルディレクターの仕事内容、田辺さんから見たホンダF1、今シーズンの目標についても書かれており、F1の厳しさや複雑さを改めて知ることができました。
そして「ホンダの看板を背負ってやるからには勝ちたい。今年や来年に勝つということではなく、中段のトップを狙っていけるポジションを確保するべく、まず我々はパワーユニットサプライヤーとしてチームに貢献していきたい」と語る田辺さんが加わった新生ホンダF1の活躍が、更に楽しみになりました。詳しくは、本誌をチェックしてみてください!
久しぶりにF1マシンやドライバー達の姿を見ると、テンションが上がりますね。やっぱりF1って最高!!
シーズンの開幕がますます楽しみになる「F1速報2018年NEWマシン情報号」は書店、または三栄書房オンラインショップで好評発売中です。
(yuri)
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Source: clicccar.comクリッカー