本誌でもお馴染みトリックスターレーシングによる新型250ccテストが、2018年2月3日、愛知県のスパ西浦サーキットで実施された。2月1日に発売されたばかりの新型Ninja250と直接のライバルCBR250RRを持ち込んで山本剛大選手や鶴田竜二監督がポテンシャルを確認。速報でお届けする。
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世界一のNinja250使い・山本剛大選手が試乗
2015年にNinja250でARRCチャンピオンを獲得した山本剛大選手は、昨年はトリックスターを離れてCBR250RRで参戦。メーカー直系チームがしのぎを削る状況の中で勝利を挙げた。カワサキとホンダの250スポーツを知り尽した山本選手のタイムと評価は、チームにとって今後の方向性を定める重要なニューモデルテスト。もちろんレーシングライダーとしての経験が豊富な鶴田監督も自ら乗って確かめ、今回はJP250に参戦の森俊也選手も参加した。
まずパワーチェックでは新型Ninja250に軍配
ラップタイム結果の前に、まずノーマルのパワーチェックの結果は新型Ninja250がCBR250RRを上回るという結果になった。トリックスターレーシングのシャーシダイナモによる計測は、CBR250RR=33.99ps、新型Ninja250=35.20で約1.2psの差がついた。以下は動画の解説となる。
ラップタイムではCBR250RRに軍配
2月2日のパワーチェックを経て、2月3日にサーキットテストという強行軍にIKAZUCHIエキゾーストまで装着したトリックスター。ホームコースとも言えるスパ西浦のタイムは以下のようになった。タイムは山本選手のものだ。
●午前(正回り、ウエットパッチあり)
CBR250RR 1分00秒48
Ninja250 1分01秒42
●午後(逆回り、ドライ)
CBR250RR 59秒63
Ninja250 1分00秒46
1秒弱の差をつけてCBR250RRが新型Ninja250を上回っている。しかし、鶴田監督、山本選手ともに「思ったよりも良かった。カワサキやるよね」というコメント。マフラーは「とりあえず形にした」という状況でCBRと遜色ないレベルなので、「伸びしろはある」というのが二人の第一印象だ。レーシーに振らなかったマシンのコンセプトや車両価格をキープした新型Ninja250だが、パワーやラップタイムでもCBR250RRと互角の勝負を見せることが今回のテストで明らかになったと言えるだろう。本誌4月号でも独自にテストを実施して新型Ninja250のポテンシャルを掘り下げていく予定なので注目して欲しい。
取材・撮影:山下博央
取材協力:トリックスター
Source: WEBヤングマシン