以前お伝えしたように、日産の新型リーフにはブレーキ操作が不要で、状況次第では完全停止まで可能な「e-Pedal」が搭載されています。
「e-Pedal」とは、モーターで減速(回生)し、停止後は自動的に油圧ブレーキが作動するもので、回生時、停止時には自動的にブレーキランプ(ストップランプ)が作動します。なお、上り坂、下り坂ともに約30%の勾配まで停止保持が可能だそう。
ノートe-POWERの「ワンペダル」と異なるのは、新型リーフではモーターによる回生に加えて、メカ(機械)のブレーキもブレンドしている点で、滑りやすい路面では積極的にブレーキを使うことで、四輪(モーターによる回生とメカブレーキ)安定した減速が可能になります。
新型リーフの「e-Pedal」を実感できるプレス向けの試乗会が開催されました。舞台はレーシングカートコースで、まずブレーキを使わずに「e-Pedal」をオンにして走り出すと、コーナー手前で十分な減速感が得られ、確かにスムーズに多様なコーナーをクリアできるのが実感できます。
「e-Pedal」をオフにして自分で減速しながらコーナーに侵入する際はブレーキ操作に「慣れ」が必要で、最初はやや「カックン」ブレーキになりがち。アクセルの操作ひとつで加速だけでなく減速もコントロールできるのは想像以上に便利なのを再確認しました。
一般道でも同じ印象で、前方が赤信号の場合にはアクセルオフで車速(減速)が容易に制御可能で、逆に赤から青に変わりそうな場合でもアクセルのオン/オフだけでブレーキを使わずに、車速を調整し、青になるのを待って信号をクリアできます。
日産の調査では、アクセルオフ時の減速度は0.2Gで、e-POWERが0.15G、ガソリン車が0.05Gと、とくにガソリン車とのは大きな差があります。これにより、日産の調べによるとブレーキペダルの踏み換え回数(通勤時の公道評価)は、こうした回生機能などがない場合と比べると、新型リーフでは9割減、ノートe-POWERでは7割減になったそうです(市街地の公道評価:厚木→海老名)。
ブレーキ操作が減ると運転が楽なのは確かで、緊急時にとっさにブレーキを踏める? なんて余計な心配もしそうというのは余談ですが、気になる方はディーラーでの試乗で一度「e-Pedal」の走行フィールを味わってみるのをオススメします。
(文/塚田勝弘 写真/小林和久)
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https://clicccar.com/2017/09/06/507771/
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Source: clicccar.comクリッカー